何も知らずに生きてきた【BLEACH】 (ページ34)

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二十七話ページ34

「ところでAに一つ相談があるんス。」

「相談？」

浦原の言葉にAは首を傾げた。

「最近、体調が優れなかったり思うように動けないなぁ。なんて思うことはありませんでしたか？」

Aには思い当たる節があった。

「あー、そういえば一回気を失って倒れたよ。そん時はすっごい気持ち悪くて頭も痛かった。四番隊で、卯ノ花さんの治療があって回復したんだ。」

「それは大変でしたねぇ。これからもっと大変になっちゃいますよ？」

浦原はAの頭から帽子をとり自分が被りなおす。

「どういうこと？」

Aが首を傾げるとその首元に浦原が手を伸ばす。

「鬼の力を鎮める封印が解けかけてるんスよ。」

「封印が？」

そこに夜一が鏡を持ってくる。

「これを見てみろ。鎖の紋様の一部が欠けておるじゃろ。」

Aは、ほんとだと目を丸くした。

「儂らが思っていたよりも、Aにある鬼の力は遥かに大きいらしい。」

「そこで本題なんですが鬼の力を抑制しつつ、駆使して戦う。そうしませんか？」

浦原の声のトーンが変わる。
決して冗談ではないとハッキリ分かる。

「そんなことができるの？」

「それはA次第っスねぇ。ただ、出来るようになれば尸魂界を鬼の力から守ることが出来る確率は格段に上がる。そして藍染も倒せるかも知れません。」

「藍染！？」

「はい。彼が奪った宝玉は完成するまでに時間がかかる。のでそれまでに戦力を確保する必要があります。鬼の力を彼はまだ知らない。Aが駆使できるようになれば少なからず彼の企てにも支障を来すはずっス。」

Aはしばらく顎に手を当て考えていた。
そして口を開く。

「それって現世で訓練するの？」

本当に藍染は何も知らないのだろうか。