過去篇 三話 ページ28
障子の隙間から差し込む光が少女を照らす。
「ん………眩しい……。」
ぱちっと目を覚ました彼女は重たい体を起こす。
「痛っ」
激しい痛みが彼女の体を巡る。
「駄目っスよ。まだ起きたら。完治してないんスから。」
部屋の奥から現れた男を少女は睨む。
「誰……?」
「僕は喜助です。浦原喜助。アナタが倒れてたもんですから助けちゃいました。」
あはは〜と笑う喜助を横目に少女は考えた。
「私はA。妋鬼A……。」
「妋鬼さん。どうして倒れてたのか話してくれませんか?こちらもアナタをここに置いておくにも限界がありますし。」
「Aでいい。貴方は私を助けてくれたから。」
「僕も喜助でいいッスよ。呼ばれ慣れてますから。で、話してくれますか?アナタのこと。」
「ここは尸魂界?喜助は死神?」
「質問してるのは僕ですよ。」
「答えてくれないと私は答えられない。」
喜助は唇を噛む。
「そうです。ここは尸魂界で僕は死神ですよ。」
「なら良かった。私は死神でも虚でも人間でもない。『鬼』と呼ばれている。」
「鬼?」
「我々鬼の種族は5000年前死神に平和な暮らしを奪われた……」
喜助は目を見開いた。
「鬼達は死神を怨み妬んだ。私も例外ではない。だが今、鬼達は死神への復讐を企てている。私はそれが嫌だ。だからここに来た。死神に伝えるために。」
人間にすると7.8歳とも言えそうな少女は強い声色で言い放つ。
喜助もまた、それを真剣に聞いていた。
彼等はこれから知っていく。
--------キリトリ線--------
更新遅くなり申し訳ありません!!!
作者の都合やらテストやらに追われておりました。
これからはもう少しペースを上げていきます。
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楠人(プロフ) - か め。さん» ありがとうございます!励みになります!! (2020年5月30日 21時) (レス) id: c9bf14d7b8 (このIDを非表示/違反報告)
か め。(プロフ) - え、すっごい面白いです。。続き楽しみにしてます! (2020年5月2日 13時) (レス) id: 0ff4cbc77d (このIDを非表示/違反報告)
楠人(プロフ) - yuiさん» ありがとうございます! (2020年1月6日 14時) (レス) id: c9bf14d7b8 (このIDを非表示/違反報告)
yui - が、が、がんばってくださいぃぃ!! (2019年11月4日 18時) (レス) id: a956401359 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楠人 | 作成日時:2019年3月24日 17時