何も知らずに生きてきた【BLEACH】 (ページ20)

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十八話ページ20

Aは砕蜂を連れ去った者を追いかけていた。

するとその者は顔を覆う布を取った。
真後ろにいたAにはその布が目眩しになってしまった。

「うわっ…」

布を払い退けると目に入るのは四楓院夜一の顔だった。

「えっ……」

Aは目を見開くがそんなことをしている暇さえ与えてはくれなかった。

そのまま崖下の木々の中へ入っていく。

Aは一旦二人から距離をとり様子を伺うようにした。だが、理由はそれだけではない。

「ほんとに夜一さんだ……。」

溢れる歓喜と涙を堪えていた。

そしてふとして気づく。

「隠密機動か……。」

周りには隠密機動の隊員達が身を潜めていた。

木のしなる音がする。
Aの見える場所で砕蜂と夜一は戦っているようだった。

「なるほど。長らく姿を見せなかったからといって別段、腕を上げたというわけでは内容だな。」

「お主の方は些か腕が鈍ったようじゃのう。」

二人は言葉を交わしながらも戦っていく。

(これは………完全に出るタイミングを…失った…)

Aは眉間に皺をつくり眺めていた。

隠密機動の者達が立ち向かうも夜一には到底及ばなかった。

(夜一さんも砕蜂姉も流石に速いな…。二人の動きを同時に止めるにはどうすれば…………)

Aがながい時間を掛けて考えていると砕蜂は斬魄刀を解放する。

「考えてる暇なんてないか…」

Aは二人の間に入ろうとした。
だが、体がそれを許さない。

夜一の体には蜂紋華が刻まれている。

二人はAいる木の下で戦い始める。

Aは二人のいる間に掌を向ける。

「君臨者よ…」

Aが詠唱を始めたことを二人は知らない。