【テニプリ】恋短編集だなう

氷帝と家族になろうよ：★ ページ5

【日吉若の場合】

「……ここの公園、覚えてるか」
「うん、忘れるわけないじゃん。若にここで告白されてから、学生時代はいつもここが待ち合わせ場所だったよね」

「ああ」
「急にどうしたの？」

「……いや、言うならここしかないと思ってな」
「うん？」

「だから、お前は俺からの問いに"はい"とだけ答えてくれ」

(思い出が、また一つ)


【宍戸亮の場合】

「ねえ、今年は10本？」
「まあ……流石に10年目ともなるとサプライズは無理だよな」
「毎年欠かさず記念日覚えててくれてるのはもう分かってるよ」

「……悪いが、今年は薔薇じゃねえ」
「え、10年目だから10本かと思ったのに」

「今年は物だ。しかもこれは毎年増えねえ」
「えーなになにー！」
「いいから、目閉じてろ。ピッタリはめてやる」

(攫われた薬指)


【鳳長太郎の場合】

「夜の海って少し怖いよね」
「水も真っ黒に見えるしね。あっ、そこの岩場気をつけて」
「わっ。びっくりした、ありがと」
「危ないし、このまま繋いでよっか」
「うん」

「いつまで、繋いでていい？」
「え？えーっと」
「俺は、お爺さんになってもこうして、繋いでいたいかな」
「……それって」

「Aさんに、言いたい事があります」

(波の音に乗せて)


【忍足侑士の場合】

「おはようさん」
「……おはよー」
「早起きやな」
「本当だ。二度寝しよー」

「ちょいまち寝坊助ちゃん、……指に、何かついとるで」

「んー？え、……あ」

「なんや、高そうなモンつけとるな？」
「ねぇ……！本当にびっくりしたんだけど！」

「……寝言で "はい" 言っとったで」
「覚えてない！ちょ、もう一回！お願いします！」
「どないしよかなぁ」

(寝起きドッキリ。意地悪な彼)



【跡部景吾の場合】

「待たせて悪かったな」
「……ううん」
「必要のない最終確認をする。……俺でいいか」
「はい。景吾君がいいです」

「幸せにしてやる」
「充分幸せ」

「残念だが、お前はまだ世界で二番目に幸せな奴でしかねぇ。……俺様を越えてみやがれ、A」

(両手を広げて)


【向日岳人の場合】

「ヨン様は雪玉にプレゼントを仕込んで投げてたじゃんか」
「随分と古いネタを持ってきたね……」

「だから俺も、指輪仕込んでお前にプレゼントしようと思ってさ」

「……え、何に？」
「からあげ」

「……ごめん、何に？」
「からあげ」

(食べてミソ)


氷帝と家族になろうよ


幸せにするＣ

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