【あんスタ】私達の星奏館5【月永レオ】

Aug.158 ページ15

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「ない、ない」







どこを探してもネックレスは見つからない。





探し始めてから数時間が経過した。明るかった空もいつの間にか暗くなっていた。







「いつまで探してるんだ？」






ふと、そんな声が聞こえた。この声は、レオだ。






「…」

「忘れ物って言ってたけど、何かなくしたんじゃないのか？」

「…」






レオの声を聞いて、何だか涙が出てきた。






「うおっ、急に泣くな〜！どうした？何かやばいもの無くしたのか？」

「ご、めん。レオから貰ったネックレス、失くしちゃった…」

「はぁ〜〜〜〜(大きなため息)、良かったぁ」







そう言ってレオは草むらに腰を下ろした。







「良かった、って」

「もっとやばいもの失くしたのかと思った。身分証とか財布とか」

「それはレオに言われたくない！」






レオだってよく失くすじゃん！スマホとかさぁ！






「でも、ほんとに良かったよ。ネックレスなんていつでもあげるよ。気に入ってたならおれのやつあげるし」






そう言って自分が着けていたネックレスを外そうとするレオを止めた。







「ちがうっ、レオとお揃いだから尚更大切なのっ。新しいやつが欲しいわけじゃないの」

「…わはは、そっか。じゃあ、今度お揃いのやつ一緒に買いに行こう。だから、泣き止んで？」





レオは優しく抱きしめてくれた。「ごめんね」と謝れば、「それだけ大切にしてくれて嬉しい」と言ってくれた。







あぁ、どうしてこんなにも優しいんだろう。







「ほら、帰ろ」







私の手を引いてくれるレオの手はとても温かかった。








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