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時には甘いのも食べたいの ページ11

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甘ったるい匂いに鼻が麻痺してきたA

調理室には芳ばしい香りが充満していた。


今日は紅茶部の活動日。紅茶に合うお菓子を持っていくとこの間紫乃くんと約束したのだ


定番中の定番のスコーンを焼いてみたのだが、紅茶部には凛月がいるため中々スコーンをお茶請けにしたことがないらしい。


これはもっと凛月とお近付きになれるチャンス!


付け合せのクロテッドクリームを混ぜ合わせながらAは手芸部にも差し入れを持っていこうかと口角が上がる


宗はクロワッサンが好きだし、焼きたてを持っていったら喜ぶかな


スコーンをオーブンから出せばさらにいい香りが辺りに広がる


うん。焼き色も形も最高。良い出来栄え。


試食をしようとスコーンを半分に切り、クリームを付けた。


早速口に運ぼうとすると後ろから手が伸びてきてまさに食べようとしていたスコーンが消えた


「ふむ…スコーンの甘さは控えめじゃが、これならクリームはもう少し甘くしてもいいと思うぞい」


『さ、朔間零!なんでここに!?』


「なんでと言われてものぅ。廊下を歩いていたらなにやら芳ばしい香りがしてふと立ち寄ってみたんじゃよ」


『ううう。確信犯としか思えない…』


唇に付いたクリームを舐めとる姿は流石アイドルと言うべきか、その、まぁ色っぽい。


私の視線に気づいたのか奴はニヤリと手首を掴んできた。



「ふふ、なんじゃ?見惚れちゃったかえ?」


我輩も罪深いのぅ。

なんて上機嫌そうに言うから掴まれた手を振り払った


『んなわけないでしょ〜?私は凛月くん一筋だから!アドバイスは有難く受け取っておくよ』


砂糖を足しているとチラチラとこちらを覗く視線が気になる


『…まだなんか用?』


分かりやすく動揺した奴は視線を泳がせながらポツリと呟く


「…そのスコーンたちは誰かの差し入れ用かえ?」


『差し入れと言えばそうかな。紅茶部のお茶請け用に持ってくの。紫乃くんと約束したからね。朔間零も欲しいならあげるけど?』


嬉しそうにコクコクと頷いて抱きついてきた奴をひっぺがした後スコーンとクリームを包んであげた


そんなに気に入ったんかお前


「ありがとうの♪欲を言えばその『朔間零』呼びをやめて欲しいんじゃけど」


『あんたが私の邪魔しなければいくらでも呼び捨てで呼んであげるよ』






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甘く苦く嫉妬の雨→←アラシの前の静けサ



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多趣味のM(プロフ) - え、続きはないんですか??めっちゃ気になります (2021年9月5日 11時) (レス) id: f8e0dd5819 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アイスてぃー。 | 作成日時:2019年4月5日 21時

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