・7話 血。 ページ9
〜主side〜
黄「大丈夫ッスか?Aちゃん・・・」
頭上から、黄瀬くんの声が聞こえてくる。
抱きしめられている状況を把握するのに、数十秒かかった。
主「だ、大丈夫だから離れ・・・っ!」
『大丈夫?』の意味もわからず、黄瀬くんの腕から逃れようと体を反らした。
・・・と、顔を上げた私の目に映ったのは、無残にも散らかった保健室だった。
主「黄、瀬く・・・ん・・・?」
割れて、飛び散ったガラスの破片に、飛んできたであろう野球のボール。
そして、血痕のついた床。
黄「良かった。怪我はないみたいッスね。」
にっこりと笑った黄瀬くんの肩や腕は、刺さったままのガラスの破片と、滴り、染み込んだ血の赤で汚れていた。
私を庇ったせいで・・・
その間にも、床にはポタポタ赤い斑点ができていく。
主「怪我してるのは黄瀬くんでしょっ!?私のことはいいから、早く手当てしないと・・・っ!」
また、私のせいかな・・・?
私が一緒になんて、いたりしたから・・・なのかな。
黄「大丈夫ッスよ!ほら、刺さってるったって服だけッス。」
もちろん、そんなのは嘘だ。
夏服の青いシャツは、肩から袖にかけて赤く染まり、
裾からのびた、男の子にしては白く長い腕にも、透明なガラスがいくつか刺さっている。
傷の深さは、滴り落ちた血の量からだって察しられた。
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紀良(プロフ) - 薺乃さん» 返信遅くなってすみません!コメントありがとうございます!!初めは虹村さんオチ予定だったんですが、きーちゃんにのっとられました・・・← (2015年8月30日 21時) (レス) id: 4dd9c8676b (このIDを非表示/違反報告)
紀良(プロフ) - ミサさん» 返信遅くなってすみません!ありがとうございます!!これを先生に提出したかと思うと・・・打ち込んでて恥ずかしさしか残りませんでした。← (2015年8月30日 21時) (レス) id: 4dd9c8676b (このIDを非表示/違反報告)
紀良(プロフ) - 羽さん» あざます! (2015年8月30日 21時) (レス) id: 4dd9c8676b (このIDを非表示/違反報告)
薺乃(プロフ) - 面白いです!黄瀬ファンとして楽しみです♪ (2015年8月3日 15時) (レス) id: a1732eca98 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ - 黄瀬ええええええイケメンンンンン!!!黄瀬すごく格好いいです!更新頑張ってくださいっ (2015年8月3日 0時) (レス) id: dc1f9ddd08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紀良 | 作者ホームページ:
作成日時:2015年6月18日 22時