夢なんてあるわけない【羽風薫】 (ページ3)

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二話ページ3

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『ま、夏休みは学校に行かないだけマシかもね』

「？部活で来るだろ」

『海洋生物部なんてやることないでしょ』

それに幽霊部員だから私覚えられてない気がするし。

あったとしても私には関係ないよね〜。

「え、深海先輩が部活動スケジュール組むって意気込ん出たッスよ」

とんでもない爆弾が今ここに落とされました。

『嘘でしょ』

「ガチッスよ。一年生の子には沢山働いてもらわないとですね〜って笑いながら言ってたッス」

海洋生物部で一年生の子って私しかいないじゃん！

「それに、夏はイベントが多いから必然的に俺たちアイドルが出る確率は高まるッス。ていうか、強豪ユニットは引っ張りだこだと思うッスよ？」

…………つまり？海洋生物部に所属してる人らのユニットは流星隊、紅月、UNDEADの3つ。どれも強豪と言われるユニットだ。

ここから言える答えはひとつ。

『ほぼ仕事が私に回ってくる……』

「幽霊部員のツケがここに来たな」

しかも幽霊部員だから仕事内容とか全くわかんないし。

何すればいいの？餌あげるだけでいい？

『私の夏休みがどんどん消えていく……』

進路のことに嫌気さしてたら思わぬとこからも来たし。

運悪いなぁ。

「今日部活覗いてみたらどうだ？」

『えー？なんで？それに部活あるかわかんないよ』

「お前のことだからどうせやることわかんないだろうし、誰もいないなら帰ればいいじゃん」

真白のそういうとこムカつく。お前の考えてる事は分かってるぜ、みたいな。あってんだけどさ。

『そだねー』

「………夏休みバックレんなよ？」

『流石に魚の命は大事にするよ！？』

そんな非人道的な人じゃないですから。失礼ね。