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29話 ページ31

【渉視点】
放課後、Aさんの教室へ寄ったけど

Aさんの姿はもう無かった。

もう帰ってしまったかな。

少しだけ寂しい感じがした。

そう思って、思わず自分で笑ってしまう

最近Aさんの事ばかり考えてて

帰る時まで顔が見れないと寂しいだなんて

少し昔の私では考えられないくらい

そう思ったら何だか恥ずかしくて

内心苦笑いした。

私も帰ろう。

そう思って、昇降口へと向かった。


昇降口を出ると

向かいからAさんそっくりな生徒が

歩いてきて、

思わずAさんに会いたく....

ん?

私は今すれ違った生徒を二度見した。

そして慌てて腕を掴む

「Aさん?!」

その生徒は振り向くと、

いつもと何ら変わらない笑顔を浮かべた

『あぁ、渉さん

奇遇ですね』

思わず愕然としてしまい、

言葉に出来ない。

「Aさん....

か、髪はどうしたのですか....?」

昼までは確かにあった、あの美しい髪が

バッサリと肩より上の位置まで切られている

『ああー、髪ですか?

ちょっと、暑くて。切りました!』

そう言って笑顔を見せるAさん

そんなのが嘘だって

私が気付かないと思うのですか?

よく見ると、Aさんは

体中に痛々しいアザを残している。

「この....怪我、

Aさん、まさか....」

私が言葉を続けようとすると、

Aさんは大袈裟に私の話を遮る。

『転んじゃって!大変でした!

もう私ってばドン臭くて!

大丈夫ですのでご心配なく!』

そう言って元気そうにAさんは笑う

その姿を見てるのが辛くて仕方なかった。

『私、用があるのでこれで!

渉さん、また明日』

そう言うとAさんは

私の手を振りほどいて

急いで反対を向いた。

Aさんは急ぎ足で私から離れていく。

呼び止めなければ

「Aさん....!」

私は彼女のあとを追い、名を叫んだ。

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設定タグ:あんスタ , 夢小説 , 日々樹渉   
作品ジャンル:恋愛
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しーPー - この小説をよんで3回泣きました!!ありがとうございました!最後の!おまけ!!!最高でした!! (2019年11月13日 1時) (レス) id: 616c24bce5 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 渉さんかっこよすぎて、死ぬかと思いました(笑)渉さんに惚れ直しました(*ノωノ)勘違いしてる友也君もかわいかったです♪ (2017年9月19日 0時) (レス) id: 547ff1d52f (このIDを非表示/違反報告)
にゃにゃ - 時々出てくる真白君と氷鷹君が可愛かったです(●´ω`●)渉さんカッコよすぎですーーーー!この話で惚れ直しました! (2017年4月5日 17時) (レス) id: 815a37e480 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン(プロフ) - 渉さん本当ちょーイケメン!!!こんな人いたら確実に惚れてるね (2016年9月27日 23時) (レス) id: dfd94ab019 (このIDを非表示/違反報告)
みかにゃ。(プロフ) - この作品のおかげで思わずひびわたのことがとても気になるようになりました!いいですね!読みやすいですし!これからも頑張ってください!! (2016年9月26日 23時) (レス) id: 2729210c7b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うみ | 作成日時:2016年7月27日 20時

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