翌日の朝でも ページ5
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「んっ……朝……？」
寝たような気がしない、あんな不思議な夢を見た後だ。
大好きな彼女に会えた夢に…あれ、でも確かあの時……
『夢、じゃないよ。おはよう。』
「A……！？」
『うん、そうだよ。』
俺が寝ているベットの横に、ふよふよと浮いている半透明の彼女。
え、あ…ちょ、待って？俺、そういうの見えない体質…いやいやそもそもこんな非現実的なことあって……ま、えぇか。
『ほら、起きて〜』
「んー…あとちょっと…」
『あとちょっとじゃないでしょ！』
「ふわぃ……」
こんなちょっとしたことでも、幸せを感じる俺の脳内はとても単純である。
寝ぼけ眼で、Aを見ればまったく…と呆れたように俺を見ている。
心の穴が、少しずつ埋まっていくような、そんな気がした。
「にしても、これ外で話しかけたら俺めっちゃ痛いやつやんな…どないしよ。」
『そうだねぇ…どうしよっか。』
「引きこもる…わけにもいかんしな。」
今日もリハーサルがあるように、正直誕生日まで予定はめっちゃはいっている。
それでも、彼女といたいし…話したいし…え、どないしよ。
なんて、俺が考えている間に彼女は何かをひらめいたのか。
部屋の中をふよふよと飛び回っていた。
「Aー？」
『……てない。』
「え？」
『アニメになってるなんて聞いてない！』
「そこ！？いや、言うたわ！！」
『私今日これ見てる！』
「え、えぇぇぇ！？」
俺、アニメに彼女とられました。
露骨にしょんぼりしていれば、唐突に携帯がなった。
その音は、俺が１番好きな曲で…A専用の通知音にしていたやつやった。
「へ？」
『スマホで連絡できるんだよ、これで大丈夫でしょ？』
「……おん！」
確かに、これが１番いいのかもしれない。
今日はリハもあるしな…、そう思いながら夏ツアーの映像を引っ張り出して
これもと渡しておく、あとは…引きフェスのってどこやったやろか。
「ライブの映像おいとくで…でも操作できんのか？」
『うん、なんとかなるみたい。』
「…すご。」
『ほら、遅刻しちゃうから早く行ってきなよ！』
「へいへい……いってくるわ。」
『いってらっしゃい！』
このやりとりが、何気ないことでも幸せだったということが。
今になってひしひしと感じてくる。
さぁ、今日は頑張れそうだ……単純やな、俺。
続く
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優佳 - はじめまして！突然ですが、更新が止まっています！前作のエンディングノートは私も大切な人を亡くしてしまい、とても悲しく近くにいることですらできませんでした。そして続きのこの物語の続きが読みたいです。続きの更新、よろしくおねがいします！ (2020年5月4日 2時) (
レス) id: 959e7bc23a (このIDを非表示/違反報告)
惺桜(プロフ) - はじめて、小説を読んで泣きました。彼と彼女には幸せになって欲しいと強く思いました。続き、楽しみにしてます。 (2019年12月27日 15時) (レス) id: 95462b63d7 (このIDを非表示/違反報告)
ナタデココナッツ - すごい良かったです｡続き待ってます (2019年12月8日 16時) (レス) id: a628d8ca2b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです！続き楽しみに待ってます！ (2019年12月4日 18時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 絶対これ最後の方で私号泣するやつだよなーと思いつつ、もうすぐ顔を合わせられそうなお2人に早々に涙が滲みました。我ながら早すぎる……(笑) 続編あるかもという発言を聞いたあの日からずっと待ってました！最後までお付き合い致します、頑張ってください！ (2019年11月28日 18時) (レス) id: 7f0c200b78 (このIDを非表示/違反報告)
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