【黒バス】声を失った歌姫

29曲目 ページ32

「マスクを外してほしいんスけど！」




『嫌です』




『えぇ〜俺白銀っちの顔を見たいっス！』






君の希望なんか知ったこっちゃねぇよ‼︎←








…心中、大変穏やかでない私が今いるのは体育館裏。






片付けをしていたら唐突にこの駄けn…黄瀬くんこの野郎が私の手を引っ張りここへ連れてきたのだ←







何の用だと思ったら、こんなくだらないことだった…←






勿論、すでに部活が終わっているため、日が暮れかけている時間帯である。







要するに、体育館裏なんてかなり薄暗くなっている。




よって、




「お願いっスよ〜白銀っち！」


『無理です』



「えぇ〜そんなこと言わずに！



してくれないと、俺…何するか、わかんないっスよ？」



妖艶な笑みを浮かべる黄瀬くん。





…









こんなこと言ってる彼に何されても、私はだれにも気付かれない。









…こんな奴に殺されて、誰にも気付かれずに死ぬのは嫌だな…(泣←








「ね〜お願いっスよ〜！」


『なんでそんなに見たいんですか？』


「俺が見たいからっス！」←







…




殴っていいかな、こいつ(＾ω＾)←









…あ、でも、いくら馬鹿な犬といえど、暴力振るったら動物愛護団体に怒られるな…←





心底困ったその時、私の目は黄瀬くんの背後にゆっくりと接近していた影を捉えた。







「何してんだよお前」


「おわっ⁉︎びっくりしたぁ、いきなり現れないでくださいっス！ってか青峰っち、闇に溶け込むのうまいっスね！やっぱ肌が黒いからっスかね！」←





あ、こいつ死んだな←




「…ちょっと付き合え」


「え？でも俺白銀っちに用が…」

「来 い」






引きずられていく黄瀬くんに内心大笑いながら、私は青峰くんに感謝した。


ありがとう青峰くん。


流石野生児だね！←






「Aちゃーん？」





その時聞こえてきたさつきちゃんの声。




私は彼女と一緒に帰るべく、その声の方へと駆け出した。

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