【黒バス】声を失った歌姫

1曲目 ページ3

「Aちゃ〜ん！さつきちゃ〜ん！一緒にお弁当食べよう！」



4時間目が終わり、クラスで仲の良い桃井さつきちゃんとお弁当を食べようとしていたところに、彼女はやってきた。




「う、うん…」



若干戸惑ったように言うさつきちゃん。


首を縦に振り、肯定しながらも私は正直に思った。



なんでわざわざここにくるの…？←





いそいそとお弁当を開け始める小林さん。



そんな時、




「え〜楽奈ちゃんそっちで食べるの〜？」


「私たちと一緒に食べよ〜よ〜」




クラスの、いわゆるキャピキャピ系女子ーずが、ギャーギャーと騒ぎ始めた。



…まるでカラスのようだ←




「え…でも…」



ちらりとこちらを見てくる小林さん。

いちいちの仕草がとてもあざとい気がする←



「！…私たちのことは気にしないでいいからさ、行っても大丈夫だよ？」



その視線の意味を的確に汲み取ったさつきちゃんは、小林さんにそういった。


NICEださつきちゃん( ´∀｀)bｸﾞｯ!←



「私から言ったのに、ごめんね…？」


小林さんは申し訳なさそうに言いながらも、最後には開きかけていたお弁当を閉じ直し、彼女達の方へと行った。




楽しそうに話しながらお弁当を食べている彼女達。

その話に、何気ない風を装いながらも全力で耳を傾けている他の子達。




教室は異様な光景になっていた。




「…せっかくだからさ、屋上でお弁当食べない？」



気分直しに、と笑うさつきちゃんに、私は素直に頷いた。



お弁当を持って2人で教室を出て屋上に向かいながら、私はさつきちゃんの一言が地味に小林さんに対して失礼だなぁ、とどうでもいいことを考えていた←

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