１００歩 ページ23
＿＿＿
『こっちに座ってもらって・・・それから、これは好きに飲んでいいからね』
「な、なんだか緊張するんだぜ・・・」
用意した清涼飲料水を天満くんの前に置いて、向かい側に座る。
天満くんは落ち着かないようで教室を見回している。
「天ちゃん先輩は名探偵なの？」
『当たらずとも遠からずって感じかな』
「？」
『あはは、外れてはいないってことだよ』
メモとペンを机に置いて質問を考える。
ゆっくりといろんな話をして警戒を少しでも解きたいところだけど、あいにく天満くんも忙しいだろうし僕だって時間は限られている。
『単刀直入に聞かせてもらうよ。天満くんはどんな状況で襲われたのかな？』
「えっと、」
＿＿天満くんの話はこうだった。
Ｒａｂｉｔｓのみんなでレッスンを行った後、小腹がすいた天満くんは１人購買部へ向かった。
そこでパンを数個買って食べていた時に、椚先生に見つかってサボっていると勘違いされて説教されそうになった。
何とか隙をついて逃げていくと見覚えのない場所にたどり着いていた。
「それで気づいたら後ろに背の高い男の人が立っていて、話しかけたらいきなりカッターで切られたんだぜ」
『それはひどいな…』
怖くなって天満くんはその場から走って逃げだした。
＿＿けれど、逃げても逃げても景色は変わらない。
どうやら同じところを走りまわっているだけのようだった。
…そして、結局体力は尽きて亡霊に何度か切り付けられ、もうだめだと思った時に急に帰っていったようだ。
「その後保健室に行ったら、何事もなかったように佐賀美先生がいたんだぜ…」
『何事もなく保健室に着いたの？』
「うん…。もう何がなんだかわからないんだぜ」
俯いてギュッと服を握っている天満くん。
急にそんな目に遭ったら怖いに決まっている。
僕とは違って、この子はごく普通の生活をしてきたんだ。
＿＿＿
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ノア(プロフ) - 雪兎さん» はじめまして、ありがとうございます！晃牙くん推しなので、あの可愛さが伝わったら嬉しいです！更新頑張っていきますー！ (2016年8月3日 10時) (
レス) id: f8f287b969 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎 - はじめまして！毎回楽しく読ませてもらってます！106話の晃牙君がとても可愛かったです！これからの、文化祭編もとても楽しみです！これからも、更新頑張ってください！ (2016年8月3日 9時) (レス) id: 83fd0e6026 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 抹茶善哉さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！もっともっと楽しんでいただけるように更新頑張ります！！ (2016年7月27日 22時) (レス) id: f8f287b969 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶善哉(プロフ) - はじめまして！楽しく？読ませてもらってます！(上から目線ゴメンナサイ)話の続きが気になるので更新頑張ってください！(上から目線ゴメンナサイ(二回目)) (2016年7月27日 21時) (レス) id: 8794c6d668 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2016年7月3日 14時
