Tennis match No.48 ページ49
そして迎えた翌日。面白いくらいにすっきりした気分なのは、やはり高揚感がそこら中にあるからだろうか。外は生憎の曇天だが。意気揚々と、就寝専用の寝間着から日本代表のジャージに着替える。今回も白。革命軍…もとい脱落組はまだ帰って来てないから、お披露目するには早い。赤の方は一軍のものだから彼らが帰って来るまで着る事はできない。唯一、遠征に行かなかった一軍メンバーも白を着ていたから私もそれに従うしかない。ここでの経験、中学生達と比べるのなら私の方が上だけど、高校生となら私は一番下になる訳だから、まあ。…従うには従うよね。
「…さあて、と」
どんな事が目の前に、そして私自身に降り落ちても、私は動じない。動じる事は隙を生む。そして生まれた隙を弱点と見た敵達はどんどん攻めてくる。なら最初から隙を見せず、飄々としていれば良い。ただそれだけだ。
私の番号を示すバッジは存在しない。私自身がその番号を示す証となる。それで、良いと思った。手に掴める様な何かで番号を周囲に示すよりも、人間自身が “ そう ” 呼ばれていると証にした方が説得力がある。…ついでに、その番号を持っているだけの実力を見せてしまえば、簡単に圧倒できるだろう。襟に付けるバッジを必要としないから気を使う必要が無い。そうなると気が緩んでジャージを乱雑に扱ってしまう時があって、奏多に怒られる事もある。けど、今は中学生も居るし彼らの中での実力者がコートに所属できる可能性もあるから最近は怒られていない。あー、怒るというより、あれは叱るとかそんな感じかもな…うん。
朝食を摂るよりも重要なのは、昨日ラケットを握っていなかったから鈍ったテニスの感覚を戻す事。テニスバッグを持ってコートAに向かう。朝のこの時間帯は誰も使わないともう分かっているから。歩く先々で突然声を掛けられたり何なりで移動時間はいつもより掛かったが、思惑通りになっている様だ。心の奥底でにんまりと笑ってやる。…だからこそ、少しだけ油断をしていた。いないと思い続けている所、所謂先入観を侮ってはならないと後で思ったがそれは後悔に他ならなかった。
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唯(プロフ) - 初コメント失礼します....! 入江奏多先輩好きなので、思わず舞い上がりました！ 素敵な作品をありがとうございます(*^^*) 長文失礼しましたorz (2018年1月19日 19時) (
レス) id: f51638b8bc (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 原哲也(ハラテツ)の小説も書いて欲しいです (2017年12月7日 22時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍梓 | 作成日時：2017年12月7日 22時
