Tennis match No.37 ページ38
─ Side of 向坂A ─
…白石くんの言葉を受け取ってからの時間はさっさと過ぎ去って、翌日になってしまった。通知を知らせるランプが点灯したスマートフォンの画面を見ると。
「…嘘ならどんなに良かったか」
今日の夕方頃には日本に着く、と書かれたメッセージが送られて来た。ご丁寧に絵文字まで付いている。不快感極まりない。知り合いの娘の名前は、
仕方無く、奏多と白石くん、それから永四郎と裕には今日の事情を伝えて私は部屋に閉じ籠る。となれば齋藤コーチに電話をしなければならなくなり、スマートフォンで番号を入力してコールボタンを押す。何コールかしてから電話に出た声は寝起きだと言わんばかりの色で、申し訳無くなったけど用件を伝える。
「おはようございます、齋藤コーチ。今日の夕方頃にナタリアが日本に着くとの連絡を受けまして…その。今日の練習だけ休んでも構わないでしょうか」
『おはよう。だけど…何でだい？彼女が知るのは君だけだよ？』
「…私がナタリアの本性を知っているからこそです」
『そうかい。無理はしないでくれよ。身体の不調なんかじゃないんだろう？』
「ええ。私自身の問題なので、コーチ達は何も悪くありません」
『黒ベエにも伝えておくから君は部屋から出ないでね、カメラの方はどうする？』
「…まだ回さなくて良いです。私が回して欲しいと思ったらまた言いに出向きますから」
『分かったよ』
「すみません。では失礼します」
通話を切ると、無機質な音が一定間の間を持ってスピーカーから聞こえる。そうしてスマートフォンの画面を消してからベッドの中に潜り込む。こんなに感情が揺れていたら、本当に練習に打ち込めない。それだけは嫌だった。
─────
ここからはAさんの過去の知り合いが現れます。そしてゆっくりと嫌 わ れや暴 力表現が出てきますので読む際にはご注意下さい。
藍梓
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唯(プロフ) - 初コメント失礼します....! 入江奏多先輩好きなので、思わず舞い上がりました！ 素敵な作品をありがとうございます(*^^*) 長文失礼しましたorz (2018年1月19日 19時) (
レス) id: f51638b8bc (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 原哲也(ハラテツ)の小説も書いて欲しいです (2017年12月7日 22時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍梓 | 作成日時：2017年12月7日 22時
