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赤司と別れて、私たちは会計を済ませた
2人でいつもみたいに並んで帰り道を歩く
貴「…今日も薬、増えた？」
灰「いや、前と変わってない」
貴「マジ？良かった」
灰「……赤司に、通院の理由って言ったのか？」
貴「ううん、言ってない」
灰「そうか」
貴「ん」
話しながら歩いていると、ザッと前から出てきた男たちに行く手を阻まれた
何だ、コイツら
踵を返して来た道を戻ろうとしたら、そこも通らなかった
……囲まれてる
灰「…んだてめぇら」
「お前、帝光の灰崎だろ？この前はウチのが世話になったな」
「世話になった分、きちんと返さねぇといけないと思って来たわけだ」
「おっ！なになに？彼女？」
「ふうん、綺麗な顔してんじゃん」
「あ、でも気ぃ強そ〜」
灰「…触ってんじゃねぇよ」
「灰崎クンこわーい」
「でもお前、女遊び激しいんだろ？彼女カワイソー」
「こんな男やめて俺らと遊ぼ？その方が絶対いいって」
貴「結構です」
「うっわ、イイね〜。調教のし甲斐がありそう」
貴「っ、はな、せ！」
「あははっ、可愛い〜」
貴「………祥吾、早く片付けて」
灰「…分かった。お前は手ぇ出すなよ」
貴「ああ」
「かっこいーね、灰崎クン」
「そんなにやられたいならやってやるよ」
ソイツの一言で殴り合いが始まった
まあ、大体は祥吾だけど、一緒にいる私に誰も手を出さないなんてのはありえない
予想通り巻き込まれた
祥吾には手を出すなって言われたけど、身の危険だからその約束は守れない、ごめん祥吾
周りの男を殴り倒して、蹴りも入れてやった
パッと祥吾の方を見ると、祥吾が何か…刃物を向けられている
貴「祥吾っ、」
ぐらりと揺れる視界
…………どこかで、似たような光景を……見たことがある…？
ぐらぐらと揺れる視界と、頭痛と、耳鳴り
………………きもち、わるい
貴「ゔっ………ぇ、」
灰「Aッ！」
「おいおい、余所見かよ」
灰「チッ、お前なんかに構ってられねぇんだよ！」
強い眩暈がして思わず足がふらつく
その隙を狙われて、カッターのようなもので腕を切りつけられる
貴「い゛っ…くそっ、」
灰「…触んなっつったろうが」
私が地面に蹲っている間に、祥吾が全員片付けたらしい
ああ、だめだ
立てない
灰「おい、A。A、大丈夫か？」
貴「…………くる、し…やだ…ッ」
灰「…落ち着け、A。大丈夫だから…」
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作者名：碧夜叉 | 作成日時：2018年12月13日 6時
