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あれから、私の具合は回復した
普通に学校にも通えてるし、部活にも行けてる
いつも通りだ
虹「で、お前が今日いるってことは治ったんだな？」
貴「治りました」
虹「………灰崎は？まさかお前の風邪がうつったとか言わねぇよな」
貴「いえ、うつってません。私が病み上がりで相手をしてやれないので他の女のところに行きました」
虹「あのやろ〜〜…！」
貴「き、今日くらいは…許してあげてください」
虹「あァ？」
貴「ずっと私のことを看病してくれましたし…祥吾を見逃してもらう分、何かお手伝いしますよ」
虹「…………じゃあ部活が終わったあとに備品の整理に付き合ってもらうからな」
貴「お安い御用です」
さすが虹村さん
まあでも、今日だけだろうな
それから部活をして、終わって、私と虹村さんは体育倉庫にいる
ふうん、こうやって備品整理してるんだ
貴「……それにしても寒いですね」
虹「ここは冬になるといつもこうだぞ」
貴「うわー…めっちゃ寒い…こんな……ここにも暖房つけたらいいのに…」
虹「体育倉庫に暖房つける学校なんて聞いたことねーよ」
貴「うーん、直談判かなぁ」
虹「やめとけ」
貴「ダメですかね」
虹「結局つかねぇまま終わるって」
貴「ですよねぇ」
虹「………お前さ」
貴「はい？」
虹「お前は…灰崎と付き合ってるんだろ？」
貴「付き合ってますよ」
虹「…付き合ってるのに他の女のとこに行くのを許してるの、何回聞いても納得できねぇんだよな」
貴「まあ、普通はそうなんじゃないですか？よく変な顔されますよ」
虹「嫌じゃねぇんだもんなぁ…」
貴「………私とワンナイトしてみます？」
虹「はっ⁈」
虹村さんの目が見開かれる
あは、可愛い
貴「具合が良いって、評判らしいですよ」
虹「…どこで」
貴「私を狙っている奴らの間で？」
虹「はぁ……」
ため息をつかれて、髪の毛をくしゃりと撫でられた
…………あれ？思ってたリアクションじゃない
顔を上げると、そこには優しく笑っている虹村さんがいた
貴「っ……」
虹「また灰崎に怒られるぞ」
貴「虹村さんって…そういうところありますよね…」
虹「何だそれ」
貴「……ほんと…人誑しなんですから…」
虹「お前がふざけたこと言うからだろ」
貴「正直、もし私が祥吾と付き合ってなかったら恋に落ちてました」
虹「やめろ、俺も怒られる」
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作者名：碧夜叉 | 作成日時：2018年12月13日 6時
