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目の前にはさっきまで授業をしていた教師
確か、学年主任だったかな
貴「……えーっと？」
「…遅刻届。先日は未提出ですよ。今日はお願いしますね」
貴「あ、あー…ははっ、わかりました。でももしかしたら忘れ、」
「忘れずに、お願いします」
貴「……………わかりましたぁ」
それだけ言うと、学年主任はフンと鼻を鳴らして去っていった
……『忘れずに』って強調されちゃったなぁ
それじゃあ忘れないように今行ってくるか
貴「さーて、出してこようかな」
灰「行くのかよ」
貴「あの学年主任は面倒だしな。それに嫌われてるっぽいし」
灰「歳で行き遅れたババアだからだろ。若くて綺麗なお前が羨ましいんだって」
貴「まあ自分の顔面の良さは自覚してるけど」
灰「…あとはその態度だろうな。滲み出てんだよ、見下してんのが」
貴「あらやだ、何のこと？」
灰「そういうのだよ」
貴「まあ、実際外見は勝ってるからな。てことで見下しに…じゃなくて、遅刻届出しに行ってくる」
灰「本心出てんぞ。早く行ってこい」
貴「はいはーい」
教室から出て、職員室前までの廊下を歩く
辿り着いて、予め用意してある白紙の遅刻届を1枚、上から取った
缶のペン立てには乱雑に鉛筆やらシャーペンやらボールペンが突っ込まれている
それから適当に書けるものを取って、遅刻届に記入していく
……えーと、何時に教室入ったんだっけ
いつもここで詰まるんだよな
…いや、覚えとけって話だけど
虹「…あれ？Aじゃねぇか」
貴「あ、虹村さん。おはようございます！」
虹「ああ、はよ。もう昼だけどな」
貴「まだセーフですよ」
虹「そうかぁ？つーか、何してんの？」
貴「学年主任に言われて遅刻届書いてます」
虹「ああ、結局遅刻したのか」
貴「そうなんですよ」
虹「朝練もサボりやがって」
貴「不可抗力です」
虹「ほんっと、お前らはどっちも一緒に揃うことが少ねぇのな」
貴「2人でこんな感じなので…」
虹「幼馴染も似るんだな」
貴「ははっ、そうみたいです」
虹村さんと話しながらも、私は適当に欄を埋めていく
詰まっていた登校時間も適当にそれっぽい時間で埋めた
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作者名：碧夜叉 | 作成日時：2018年12月13日 6時
