episode4 ページ5
「じゃあ降谷くんはじめよっか」
「お願いします」
降谷くんに数学を教え始める。
「xにこの数字を代入して…」
「代入ってなに」
「…えっと、xをこの数字に変えるってこと」
思ったよりも大変そうだ。
「ごめんね結城さん。俺教えるの下手みたいで…」
「小湊くん 大丈夫、なんとなく察したし｣
2人で苦笑いをしていると
「お、降谷勉強してんの？」
「「御幸先輩！」」
「ハイ出た無視！てか、哲さんが結城さんのこと探してたぞ」
「えっ、お兄ちゃんが？」
「あっ、もう8時だ！ごめんね結城さん」
「大丈夫！じゃあまた明日、降谷くんと小湊くん頑張って。あ、先輩ありがとうございます。では｣
携帯を見るとお兄ちゃんからの不在着信が1件あった。
急いでお兄ちゃんが待っている正門に向かった。
「遅い、A。｣
「ごめん。将司ご飯待ってるかな。今日お母さんいないんだったっけ？｣
「そうだな。俺は食堂で食べた。」
「うわ、ずるい。私もお腹空いた」
そんな話をしながら帰路に着いた。
〜その頃の春市、降谷、御幸は
春市side〜
「珍しいじゃん、その組み合わせ」
「まぁ、その金丸も東条も栄純くんや自分のことで忙しいみたいで。降谷くんと同じクラスなの俺くらいしかいなくて」
「へー、降谷勉強苦手なんだな」
「…」
「ハイ無視!!」
まぁいいやと呟き俺の方に近づく。
「小湊さあ、興味あんの？結城さんに」
降谷くんには聞こえない声で言う。
「…どうなんでしょうね」
「ははっ、亮さんそっくりだ。」
御幸先輩が部屋から出ていってからなぜかずっと御幸先輩に聞かれたあの質問が頭から離れなかった。
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作者名：ひよこ | 作成日時：2020年3月20日 22時
