嫌っていたヒロインが割とろくな目に合っていなかった件。 (ページ3)

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______やめてよ、なんか私がワルモノみたいじゃないか。ページ3

『______人の心はちゃんとあるよ。
今だって、私が正しいと思うことをしてるもの。』

思ったことを口にする。
が、その言葉は彼の反感を買ってしまったらしい。
腕に白い骨が突き刺さる。やめてくれよ、死んじゃうじゃないか。まぁ、死なないけど。

ｹﾁｬ｢ｯ…なーにが正しい、だ…！姫咲に、こんなことしておいて…！！｣

『こんなこと？だってその子、私のサンドバッグだし。用途間違ってないよ。私はタダシイ。』

姫咲｢ぁ…ひ、たすｯ…｣

姫咲は私の方を見て、顔を青く染めている。
______助けを求めてる？私に？？

…私はケチャップの方を向き、腕に刺さった骨を抜きながら、少しの間思考する。
確か、自傷してるんだったよな。手首とか、自傷痕あるかな。

姫咲が嘘吐いてないか、ちゃんと確認しないと。

私はケチャップの前に一瞬で詰め寄る。
足に骨が突き刺さる感覚。痛いのかな、これ。感覚が鈍い。私はケチャップの手袋を奪い、ナイフで手首辺りの布を引き裂いた。

________これは、大当たりか。

ｹﾁｬ｢ｯ、離れろクソガキｯ！！｣

『ねぇ、今さ、手首のとこ、骨削れてたよね。誰にやられたの？』

ｹﾁｬ｢お前なんかに答える義理はねェ！！｣

うるさいなぁ、声のボリュームもうちょっと下げてよ。耳が痛いや。あと姫咲、あんまこっち見ないでくれるかな。そんな顔されたら殴りたくなっちゃう。

私はため息を吐き、足に刺さっていた骨を抜く。

『…まぁいいけどさ。あ、でもさ、ケチャップ。』

姫咲｢ｯひ、ぁ｣

そして、抜いた骨をそのまま姫咲に投げた。
ケチャップは姫咲を抱えたまま、骨を避ける。すかさず私は姫咲の腕を掴んでケチャップの顔を殴った。

ｹﾁｬ｢ク、ｯソがァ…卑怯だぞ、テメ…ェ…！｣

『卑怯で結構。私はそういうニンゲンだもんね。それに______』

私は姫咲をぐい、と自分の方に引き寄せ、姫咲の頬をつねる。

『コイツは私のオモチャだから。所有物を取り返すことの何がいけないワケ？』

ｹﾁｬ｢ｯ姫咲！｣

『させないって。』

私は重力操作をしようとしたケチャップに、“ハートのロケット”を投げた。

ｹﾁｬ｢？！テ、メｯ、フリに何しやがったｯ！！！｣

『酷い言い草だね。私は落し物を拾ってあげただけだよ。ほら、早く届けに行ってあげて♡』

私はそれだけ言って、姫咲を担ぎ、ケチャップの攻撃範囲から外れるようにと、とにかく走った。

そして、遠くの木の上に降り立った時、ふと思った。

______これからどうしよう？