嫌っていたヒロインが割とろくな目に合っていなかった件。 (ページ2)

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______私は正しいと思うことをしてるだけ。それの何がイケナイの？ページ2

姫咲｢ｯ、ぎｨ…ｯ｣

『ほーら、早く吐かねぇと〜…このままずぅっと血流れ続けちまうぞ〜？』

姫咲｢ま"ｯ、待っで、待っでくだざｯ｣

私は姫咲の体にナイフを突き立てる。姫咲は声にならない悲鳴を上げ、ぽろぽろと涙を流している。自分が垂らした涙が傷口に染み込むって、どーいう感覚なんだろ。私、そんな状況なったことないから分かんなーい。

『早く言えよ…あ、じゃあさじゃあさ、お前が1秒黙るごとにナイフで切り傷付けるのってどう？面白そーじゃない？』

姫咲｢ひぁ"、ごめ、ごめ"んな"さｯ｣

『んー、｢待って｣｢ごめんなさい｣｢許してください｣、コレ系ナシね。私が聞きたいのはアイツの自傷の話。アンタとこうやって遊んであげてるのも、私にとってはただのストレス発散なんだよ。口答えしないで。』

我ながら名案だ。これならコイツは恐怖に駆られてたっくさん喋ってくれるだろうし、もしコイツが黙ったらナイフで切り付けられる！まさに一石二鳥！

姫咲｢わ、かりぃ"ぁ"ｯ、ましたｯ…え、と…い"、つも通り、サンズさんたちの、あ、undertaleに、行っ、て、それで！サンズさんｯ、家に居なかったか、らｯ…トリエルさんの所にｯ…行こうと、して…それ、で…………｣

『で？』

私は姫咲の傷が1番深いところにナイフを突き立てる。姫咲は目を見開き、絶叫する。うるさ。
私、ちゃんと1秒黙るごとに〜って言ったよ。はよ喋れや。

姫咲｢ごめ、ｯなさ…ごめんなさいごめんナサイゴメンナサイｯ｣

『ごめんなさいはナシって言ったじゃん。難聴？』

私はもう一度深くナイフを突き立てる。姫咲はまた悲鳴を上げる。負のループ完成しちゃってる？
でもほら、元はと言えばオヤクソクを守ってくれない姫咲が悪い。私は正しい。間違ってない。

姫咲｢あ゛あ゛あ゛ｯ、ぃヤ"、イ"っ、タい！！
や"ｯやめ"てください"、て、ね"ェ"、待っで、やめてよ"ぉ"ｯｯ｣

『やだし。』

今度は傷が無いところに深く、深く突き立てる。
無情？悪魔？人でなし？なんとでも言ってくれ、私は私が正しい、やりたいと思ったことをやるだけだ。

あっ、間違えて浅く切っちゃった。
今度はもっと、もっと深く_____

私がナイフを振り上げた瞬間、目の前から姫咲が消えた。私の腕に青い光を放った骨が突き刺さる。

『あ。噂をすればなんとやら。』

ｹﾁｬ｢テ、メェｯ…何してやがる！テメェに人の心はねぇのかよ！！｣

…人の心はちゃんとあるよ、今だって、私が正しいと思うことをしてるもの。