敦芥『毒』 ページ40
◆
突如襲う目眩と頭痛と吐き気。これはまさか嵌められた…？
【毒】
一所懸命に僕の名前を呼ぶ声がする。紛れもなく彼奴だ。彼奴の、大好きな声。
うるさい、そんなに叫ばずとも聞こえている。だが視界は真っ暗。目を開けようにも呼吸が苦しくてそれどころじゃない。
なんでこんな状況になっている＿＿？
*
芥川が持ってきたお菓子。それは執務室にあったらしい。だけどそれを食べた瞬間に芥川が苦しみ出して。
毒だ。毒を盛られたのだ。芥川の全身には脂汗が出てきて呼吸も浅い。
このまま死ぬんじゃないか、なんて思うと叫ばずにはいられなくて。
芥川を担ぎ上げて探偵社に行けばいいのか？いや、それでは芥川に負担がかかる。
なら電話をして知らせて来てもらおうか。いや、敵組織の輩なのにそれはまずい。
なら…なら…。
芥川の外套のポケットに手を入れる。案の定其処には携帯電話があって。
通話相手の『樋口』を押して3コール目に「はい」と声が聞こえた。
「樋口さん大変だ！芥川がお菓子を食べて倒れて…！」
「なっ…その声は人虎…！貴様芥川先輩に何を食べさせた！」
「そんなこと言ってる場合じゃないだろ！芥川の呼吸が浅い、このままだと…」
本格的に焦り出すと、樋口さんが冷静に、それでもやはりせっぱつまったような声で、
「上層部に伝えはしません。が、中原さんなら心の広い御方だからきっと」
其処で通話が切れた。原因は携帯電話の充電。嗚呼こんな時に＿＿！
「あ…つ、し」
ふいに掠れて抑揚のない声が聞こえた。間違いなくそれは愛しい君。
「芥川、今助け呼んだから…だから…すぐ来るから…」
その手を握ると小さな力で握り返してくれた。だが安堵の息を漏らすのはまざ早い。
早く、早く来てくれと切に願いながら芥川の苦しそうな顔を見ていた。
♀♂
その後毒を持った主犯を拷問して死刑。やつがれちゃんは大事に至らずに、暫く安静ということで1週間の入院。
だけど外に出ようとして敦くんからこっぴどく叱られます。
リクエストとちょっとズレた出来で申し訳ないです…。
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エリカ - リクエストいいですか？ドス芥お願いします！できればドストさんがヤンデレな感じのを… (2017年6月10日 18時) (
レス) id: e5d2f5896d (このIDを非表示/違反報告)
福地さん(プロフ) - ああああああ！同志がいたっ！なんという幸せ！太芥いいですよね！！！文ストの中で一番好きなcpです！やつがれちゃんの儚い感じがすごい好き！！幸せになって欲しいっ！そして、表ではやつがれちゃんに厳しくしてるけど裏ではやつがれちゃんの事褒めてる太宰さん…好き (2017年4月5日 22時) (レス) id: 4a35111a88 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - 桐宮さん» 二重人格好きです。続編にいったので是非…(＾＾) (2017年2月21日 22時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
桐宮 - 俺も異常だね。本当に好き。がれちゃん二重人格いい。 (2017年2月21日 22時) (レス) id: a7d473c89c (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - kiiroitoriさん» 同類ですね。わたくしも馬鹿みたいに騒いでドタバタしてますよ(超迷惑) (2017年2月21日 21時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なかゞわとまと | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TOMOTO/
作成日時：2017年1月15日 23時
