やつがれちゃんが大好きすぎる皆様の重い愛を具現化した短編集。

敦芥『はんぶんこ』 ページ33

◆



　学パロ


♀♂



　季節は冬。僕と芥川はコンビニで買った残り１つの肉まんをめぐって争っていた。





【はんぶんこ】





「いいか、この勝負で最後だからな。僕が勝ったらその肉まんは僕が食べる。そもそも買ったの僕だし」



「何を言う敦。代金の半分は僕が出した。貰うべき者は僕だ」





　真冬の夕暮れ時。誰もいなくなった公園で口論をする白と黒。それは遠目から見ると一種の妖精のように見えた。





「いやお前三分の一くらいしか出してないから…。まぁいいけど…いくぞ」



「望むところ」





　そしてかれこれ10回目となるじゃんけんぽん。この遠目から見ても勝敗はハッキリと分かった。





「はぁ！？またあいこ！？これで何回目だよ！」



「そそそそそれはや、やつがれの、せせせせ台詞、だっ」



「あとなんかお前薄着で気の毒になってきた！」





　おや、また口論が始まった。そんなに言うなら半分にしてお互いで食べればいいのに。

　嗚呼、あと影から見てるのもあまり趣味がよろしくないな。よし、ここは私が一旦前に出て助言(アドバイス)をしよう。





「やァ、こんな時間に悠々と…若くて羨ましいよ」



「太宰さん！」





　反射神経の優れている敦君に、いつでも冷静を保つ芥川君。今声を張ったのは敦君。






「ここで何を？」



「いやぁ、君達の様子をさっきから見ていたのだけどね？これ半分にしてお互いで食べればいいのでは？と思って」



「あ」

「確かに」





　芥川君と敦君が同時に言った。やっぱり正反対だけどどこか似ているんだなぁこの二人。


　そうしてその場を「じゃあね」と踵を返して行くと、後ろから





「あっ、芥川大きいほうとっただろ！」



「なんだと！貴様こそ具が多く入っているではないか！」





　なんて微笑ましい会話が聞こえてきた。



♀♂♀♂


　クリアファイルのチャイナなやつがれちゃんが大好き過ぎて、ちょっと妄想が止まりません。

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