聞きたくなかった ページ11
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時間軸は半年とちょっと前くらいです
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グレンside
お父様が倒れた
その知らせは急に届いた
「御当主様がお倒れになった今 貴方様しか掟を守ることが出来ません」
グ「でも…」
「グレン様 ディスアピア一族本家の子息は貴方様しかおりません」
グ「っ…」
「御安心ください たった半年…眠るだけです」
グ「…」
「起きたら半年経っておりますから」
グ「…そう…」
「えぇ」
聞きたくなかった
お父様が倒れたことも
使用人のあの言葉も
ディスアピア一族本家の子息は
貴方様しかおりません
弟がいる
いや…
いたんだ
あの子は不慮の事故で亡くなった
でも僕は知っている
あの子は不慮の事故で亡くなったんじゃない
殺されたんだ
でもディスアピアは人間は死んだらその人が元からいなかったかのように振る舞う
家族でも親友でも
名前を聞いても皆
ニコニコ微笑んで
その方は誰でしょうか?
仕組まれたような笑顔で聞き返してくる
不慮の事故で怪我してはやくしないと死に至る程のものだったらみな 苦しむ姿を見ながら見殺しにする
でも本家の人間だとちゃんと葬式もするし
泣くし喚く
そう「本家」の人間ならば
僕の弟…シグレは「本家」の人間じゃない
分家の子供
親が亡くなり
行先もなくなったシグレを父が引き取った
生前は「本家の子供」として扱われていたシグレ
でも死ねば「分家の子供」に早戻り
皆から忘れ去られる
僕は無理だった
あの子を忘れることが出来なかった
お父様も皆の前では忘れたフリをして
裏では悔やみ泣いていた
あの子が死んだのは
とある分家からきた使用人の仕業
僕は知っている
ユニーク魔法で
使用人と分家の全員の記憶を
奪い読み取った
まぁ全員分だからその分魔法石にブロットが溜まった
でもそんなの興味なかった
でも…それでも
吐くその言葉を
僕は
聞きたくなかった
「グレン様?」
グレ「…人殺し((ボソッ」
「?」
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なんか最近スランプ気味だわ
個人的になんやかんやあって見つかりなんやかんやあってオバブロになってなんやかんやあって解決してなんやかんやあって終了の短編を作りたいのです
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作者名:🍊 | 作成日時:2020年6月3日 13時