第百九十三話「後輩と先生」 ページ33
今日は、入学式。
と、いうことで生徒会メンバーの私の幼馴染三人組はなにかと忙しい。
私は彼らとは別行動で
中学校の同じ後輩をきょろきょろと探していた。
どれくらい探しただろうか、
私は後輩の姿が見えると同時に、駆け寄った。
A「一君！」
そう言って彼の背中をおすと、
びっくりしたように素早く振り返った。
斎藤「な……！！A先輩っ？！」
A「久しぶり、合格と入学おめでとう」
斎藤「せ、先輩のおかげです。
……その、受験期のときは……その、あ、あり」
一君がしたを向きつつ、手を開いたり閉じたりと、
何か緊張しているようなそぶりを見せる。
入学式が、よほど緊張しているのだろう。
気軽で大丈夫だよ、と言おうと口を開いたとき…。
？？「おーいっ一君なんで先行っちゃうんだよー！」
私の言葉を割って入ってきたのは、茶髪の明るそうな男の子。
一君に突進したと思えば、
私に気づくと同時、勢いよく顔をあげた。
？？「も、もももしや、この薄桜学園唯一の女子生徒様…！？」
A「『様』……？」
たしかに、この学園に女子生徒は私一人だけれど、『様』をつけられるほどではない。
曖昧にわらったとき、
ごつん、と。
鈍い音がその男の子の頭の上でなった。
？？「いっってぇぇえええ」
彼の頭の上には分厚い辞書が。
きっと、これで殴られたのだろうと
殴った本人を見てみれば。
原田「はいはい、平助、セクハラだぞ」
藤堂「そういう左之さんが一番セクハラしてんだｒ……ってえええ」
原田「あ？……おい、教員免許排除するような発言やめろよ」
藤堂「すんません！」
この人は、原田先生。
私の去年の担任の先生だ。
そして、
土方「お前ら、なにごちゃちゃやってんだ」
あきれ顔でその間に入っていたのは、
私の部活の顧問、土方先生である。
A「土方先生、おはようございますっ」
私が迷わず土方先生のもとへ駆け寄ると、
原田先生は、少し残念そうな顔をした。
原田「ごらんのとおり、Aは土方崇拝者でね
狙うったって無理な話だぜ」
斎藤「な………なんだと」
・
土方「あー、A。
なんか剣道部に変な一年がきたらしい」
すまねえが、という言葉の前に
私は剣道場へ走り出した。
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前田のさぶ(プロフ) - 初めてこんなに感動しました、とても切なくていいお話で涙が止まらなかったです。夢小説でこんなに感動したのは数年で初めてでした本当にありがとうございます！🥲お疲れ様です😌😌 (2022年8月31日 11時) (
レス) @page36 id: aeb32198b3 (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - 最高から一気に読ませていただきました。このような最高な作品を作ってくれてありがとうございます！本当に涙が止まりませんでした。本当にありがとうございます！何度でも読み返していきます。 (2021年7月16日 4時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - 最高でした…。 (2021年3月18日 22時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
彗羽(プロフ) - 泣きました。とてもしあわせな作品をありがとうございます。アニメにそうのではなく、オリジナルの展開がたくさんあって、本当に楽しく読ませていただきました。また、読みます。何度でも読みたくなるお話でした。 (2018年12月16日 13時) (レス) id: 3386061a83 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最初から読ませていただきました！ほんとうに素晴らしい作品です！！ありがとうございました！ (2018年8月9日 17時) (レス) id: 534d1c515e (このIDを非表示/違反報告)
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