貴方の最期を見届けるのは【鬼滅の刃】

17種類の結果パターン

貴方を死を悲しむのは・・・ - 2024年4月27日

【甘露寺蜜璃】


甘「YOUちゃん！」


まさか貴女がそんな大怪我を負うなんて考えてもいなかったの。


止まらない出血。


赤く染まる地面。


絶望に染まる私。


『み、つり、ちゃん？』


目に血が入ってしまったのか、触って私の存在を確かめようとするYOUちゃん。


甘「早くしのぶちゃんのところに！」


傷だらけの鞭を打ち、YOUちゃんを背負うと全速力で走る。


じんわりとYOUちゃんの血で背中が温かくなる。


『わ、たしの、ことは、もういいから。置いて、行って』


耳元で囁かれる声は大好きなYOUちゃんのものなのに、いつもの元気さは微塵も感じることが出来ないの。


もっと速く。


速く。


速く。


速く。


このままじゃ間に合わない。


速く走って。


YOUちゃんを失ってしまったら私はどうしたらいいの？


違う。


そんな想像をするんじゃなくて、今はYOUちゃんを助けることだけを考えて。


『置いて、行って』


もう一度私に呼びかけるYOUちゃんの声が痛々しい。


置いていけるわけないじゃない。


だって仲間なんだもの。


きっと声を出すのも辛いはず。


どうか、間に合って。


全速力で走っているはずなのに、まだまだ、蝶屋敷には着かない。


遠い。


でも、諦めるなんてことは出来ない。


少しでも可能性があるのならYOUちゃんを見殺しになんて出来ない。


『そんなに、体を酷使、したら、みつり、ちゃんが、死ん、じゃうよ』


いいの。


私が貴女の代わりになったっていい。


貴女に死んで欲しくないの。


そんな言葉を発する体力すら惜しんで、無言で森を突き進む。


『ごめん、ね。みつ、りちゃん、大好き』


どうして、YOUちゃんから呼吸音がしないのか、教えて。


どうして、私の背中から滑り落ちた細く白い腕に力が入っていないのか、教えて。


誰か教えて。


ねぇ。


あまりの恐怖に躓いてしまい、転んだ。


YOUちゃんを傷つけないように、抱きしめる形で。


甘「YOUちゃん、嘘よね…？」


寝転んだまま、優しく肩を叩く。


ねぇ。


起きて。


起きてよ。


甘「あ゛あ゛あ゛あああああああぁぁぁ！！！」


私の叫びは憎たらしいくらいに綺麗な満月に吸い込まれた。

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