黒バス 短編集 【オレンジ】

【恋心】　黒子テツヤ　maiｓリク ページ2

私には、恋心というものが分からない。
　
「好き」という気持ちは分かる。
　
だって、人を好きになることとアイスを好きなのは同じじゃないの？
　
　
「また、アイスですか？お腹壊しますよ？」
　
休憩時間になったのか、ベンチに戻ってきた黒子君は、
　
私の手にしているアイスを見てそう言った。
　
「私のお腹は、丈夫だから大丈夫なのよー。」
　
私は、残りのサイダー味のアイスを１口で平らげる。
　
「あ、そうだ。黒子君にね、聞きたいことがあるの。」
　
「僕にですか？」
　
「恋って、どういうものか分かる？」
　
…え？と、黒子君は戸惑ったような顔をした。
　
「恋…ですか？すみません、僕そういう経験ないんで…。」
　
汗まみれの顔をタオルで拭いながら、黒子君は申し訳なさそうに答えた。
　
「いいの、私も経験ないからさ。」
　
すみません、と黒子君はもう１度言って、コートに戻っていく。
　
私の周りの女子は、高校生になったからか、よく恋バナをするようになった。
　
でも、私はそういう経験がなくて。
　
「あーあ…、恋って何なのよ。」
　
そう言えば、何で黒子君に聞いたんだっけ？
　
別に近くには、火神君も居たし、日向先輩や伊月先輩だって。
　
コートで、練習している部員に目を移すと
　
１番最初に目に映るのは、いつも決まって黒子君だ。
　
カントクには、いつも驚かれてる。
　
「んー、やっぱ恋って分かんないや。」
　
　
恋心
　
いつも最初に映る君を好きだと気付くのは、当分先だ。
　
　
(…Aさん、アイス今日は食べないんですか？)
　
(買いに行く時間なくて…)
　
(これ…ですよね？お気に入りのアイス。)
　
(え！？どうして、知って…)
　
(Aさんのことなら、いつでも見てますから)
　
　
maiｓ
　
日向、黒子、共にリク、ありがとうございました。
　
本当に、黒バスの短編を始めたばかりなのに嬉しかったです。
　
また、よければリクしてくださいね。

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