【黒バス】素行不良が緑髪のお姉さんに恋をする話【高尾和成】

二十五話　姉です ページ27

『……、』

…誰、だろう。

「…ホント、すんませんでした」

もしかして灰色君のお兄さんだろうか。なるほどそれなら合点がいく。
つまり灰色君の付き添いできてるわけね、なるほどなるほどー。

さっきから謝られているけれど、どちらかというと誤るべきなのは病院にいる人たちにだと思うんだ。

「……、っぶっは！な、何おまえ、だっせえ！！あっはっは！」

「……」

『こら』ベシッ
「いでっ！」

灰色君は吹き出した金髪君をにらみつけて、
頭にのっているお兄さんの手をふりはらった。

手を振り払われたお兄さんのほうは少しムッとした顔をしてからすぐにバシンと頭をひっぱたいて、
「いい度胸じゃねぇか、テメェあとで覚えてろよ」と脅迫まがいの事を言っていた。

(仲良しだなぁ……)



――――――
―――


「…緑間の…姉……？」


困惑した灰色君の声が聞こえてから、数秒後。
反応が遅れながらも、そのお兄さんも驚いたような顔。

…というか、私も驚いてるわけだけど。

自己紹介をすませなきゃと思ってしてみたらそろってこの反応だもんな、どうしよう。
とりあえずうなずくと、そろって「え？」って顔をされたから、少し笑ってしまった。

(かわいいなぁ…)

なんて、そんな事男の子に言ったら、怒られちゃうかもしれないけど。

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