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「ははははははははっ、」
後ろの方から笑い声が聞こえた。狂気に満ちた声。
『っ、』
Aさんが掛けていた左腕を解いた。
俺も声のする方に目を向けた。すると拳銃を持って目から血を流して笑っている禪院家に住む中学生の文ちゃんがいた。
『文っ、』
誠「あはははは!!いいね!!その顔だよ!!」
奥歯をギリッと噛む音がここまで聞こえてくる。
誠「君を1番苦しめる方法、考えてんだ。」
拳銃をプラプラと振りながら文ちゃんに近付く。それでもAさんは歯を噛み締めるだけで動かない。文ちゃんの母親やその他の禪院家の使用人たちが文ちゃんを止めようと必死に動いているというのに。
真希「おい、Aいいのか!!」
真希さんが痺れを切らしたのかAさんの肩を掴んで揺らしている。
伏「いいです真希さん。俺が『まって。』Aさん!!」
使用人たちの妨害を全て文ちゃん1人で振り切っている。そんな力ただの中学生にあるはずが無い。つまり催眠で強制的に体を動かされている。あの状態じゃ長くは持たない。
文「あはははっ、はははは!!」
誠「悟を失ってから君は禪院の人間と仲間達に思い入れが強くなった。君の仲間達をどうこうするなんて
小さい頃から面倒を見ていた禪院の子どもの1人に催眠を掛けて君の目の前で殺す。」
そう言って五条誠は文ちゃんが持っていた拳銃の銃口を文ちゃんのこめかみに当てた。
伏「Aさん!!」
『……………』
誠「あれぇ?だんまり?つまんないなぁ。君が今ここで謝って、俺に下ると言うなら催眠、解いてやってもいいよ?」
Aさんは静かに片手で印を結んだ。
『【大蛇】』
俺たちの影、特にAさんの影は他人に干渉するのが上手い。
文「ぎゃっ、」
文ちゃんの足元の影から【大蛇】を出して持っていた拳銃事腕を噛み千切らせた。
誠「あーあ。」
ドン、と隣で床を蹴る音がしてAさんの背中が視界に入った。噛み千切られた腕ごと【大蛇】はそのままAさんの影に消えた。
伏「!」
速い。それもいつもの呪霊討伐の時より遥かに。
後ろに倒れそうになった文ちゃんを支え影から出した布を患部と胴体に巻き付けた。そのまま文ちゃんを横抱きにして影の収納する時の反動を使って釘崎の所まで飛んだ。
その時Aさんの持っていたマイクが床に落ちスピーカーを通してゴンと言う音が会場に響いた。
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華渚(プロフ) - もも汰さん» めっちゃ褒めてくれるじゃないですか!!ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!更新頑張ります! (2020年11月28日 8時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
もも汰(プロフ) - 最初から読んでいますがやっぱり面白いです……!!感動する所や笑える所、考えさせられる事がたくさんあるので最近はずっとこの小説読んでいます笑 続編でも更新頑張ってください! (2020年11月28日 7時) (レス) id: 4ac9f60d16 (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 鈴さん» 話の量多いですよね、私文章を纏める力がなくてダラダラ書いてしまうんです。ごめんなさい。全部読んで頂けて嬉しい限りです!更新頑張ります! (2020年11月25日 0時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - や、やっと、やっと追いついた!!今ようやく最新話です← ハマったの最近なんですが、もう読むの楽しいです!更新、ゆっくり待ってます。 (2020年11月24日 22時) (レス) id: 55fd3da7df (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - みんとさん» コメントありがとうございます!今からイチャイチャターンなのでいっぱいニヤニヤして貰えるように頑張ります! (2020年11月24日 3時) (レス) id: 18351af9b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華渚 | 作成日時:2020年11月18日 21時