【ぬら孫】言霊の華は咲き誇る 〜過去への清算〜 part３

ぬらりひょんの孫娘、甘える。 ページ25

美華side

「・・・ただいま〜・・・」


どうも、夜更けに花開院家本家に帰ってきた美華です。実は、リクオの牛鬼に対する裁定やら、後始末やらなんやらかんやらをしていたら、いつの間にかかなりの月日がたっていました。

で、今そおっと帰ってきたわけなのですが・・・


「・・・美華・・・！」

「!!!!」


少し首を後ろに向けると、そうそこには




「お前、今までどこ行っていたんだ？！」




・・・竜二がすごい怒ってる・・・。それこそ過去最高に。
眉間の皺がすごいことになってて、凶悪面がレベルアップしてる・・・。



「・・・ちょっと、ね・・・竜二・・・？」

「・・・皆すげえ心配したんだぜ？」

「うん、ごめん」


はあ、と竜二がため息を吐いた。どうやら許してくれるらしい。


「・・・何やってたのかは聞かないでおいてやる」

「ん。ありがとう・・・」


竜二はわかりにくいだけで優しい。私にも、ゆらちゃんにも、皆にも。日常が戻ってきたことで少しホッとしたのか体の力が抜ける。って・・・なんだか・・・ふらふらする・・・？


「・・・お前はホント変わらねえな」

「え・・・？って、うわっ???!!!!!!!」


顔を上げて竜二の方を見ようとしたらいきなりバランスが崩れた。気づいた時にはふわっと竜二の香りが漂ってくる。


「な、え、は？！」

「・・・馬鹿か。熱あるぞ、お前」


いわゆるお姫様抱っこという状況になっていることに気づく。呆れ顔でスタスタと歩く竜二の言葉を反芻する。


「・・・熱？」

「・・・そんなきょとん顔すんな・・・」


ああ、そうか、納得。だからさっきから頭がズキズキ傷んでふらふらして妙に暑いのか。
熱というのは不思議なもので言われて自覚すると辛くなってくる。


「・・・竜二、ありがと」

「・・・いいから寝てろ、部屋まで連れて行くから」

「ん・・・そう・・・する・・・」


程よい人肌と竜二の慣れた香りがすごい落ち着いて、私は本当に眠ってしまった。

竜二、葛藤。→←ぬらりひょんの孫娘、影から（２）

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