第２２話 ページ8
その烏の脚には、紙が括り付けられていた。
ペラッ
俺はその紙の内容を読む。
＿＿イタチへ
私はこれから、サスケと戦う。
お前には、その意味が分かっているな？
私はこの戦いで死ぬ。
イタチ、お前に背負わせるようで申し訳ないが、引き続きサスケの事を頼んだぞ。
そして、幸せになれ。
私のせいで、お前を苦しめることになった。
本当に...すまなかった。
イタチ。お前は私のような人生は歩むな。
お前は、周りの人々に支えられた、幸せな人生を歩め。
私の望みは、それだけだ。
そして、最後に言っておく。
私が死んだとしても、私はお前の事を、ちゃんと見守っている。
もちろん、サスケもな？
イタチの人生に、幸あれ。
ノエルより。
イ「...っ。姉、さんっ...」
俺は姉さんからの最後の手紙を読んで、涙が溢れた。
俺は思い出してしまった。
何故、姉さんが一族を殺し、里を抜け、暁へ入ったのか...
その理由も、全て。
それは＿＿＿＿
里の平和のため。
そして何より、
弟である、俺とサスケのため。
姉さんも俺と同じ...いや、それ以上に里を愛している。
そして...
里よりも、俺とサスケを愛している。
だからあの日、姉さんは俺とサスケを殺せなかった。
里よりも、俺たちの命の方が...重かったからだ。
イ「俺の方こそ、ごめんなさい。姉さんを苦しませて...。だから...最後は穏やかに＿＿＿」
あの世へ、逝ってほしい。
俺はそう願いながら、姉さんからの最後の手紙を、箱の中へ大切に入れた。
......
＿＿うちはのアジト
ノエルside
ノ「......」
私はサスケと戦うため、うちはのアジトに着いた。
...今頃、イタチの方には私の遺言を書いた、最後の手紙が届いているだろう。
ノ「...あった」
私は、原作でイタチが座っていた石造りの椅子を見つけた。
私はその椅子に座った。
ノ「(こんな椅子を造れるなんて...凄いな)」
私はそう思った。
......
サスケside
俺は一人で、うちはのアジトへ向かっている。
サス「......」
＿＿うちはのアジト
俺が頂上に着くと、椅子に堂々と座っているノエルの姿があった。
ノエルは、俺を見下ろしていた。
ノ「...その写輪眼。お前はどこまで見えている？」
サス「どこまで見えているかだって？」
...そんなの、決まっている。
サス「ノエル。アンタの死に様だ」
ノ「私の死に様...か。では...」
その声は、俺のすぐ隣で聞こえた。
ノ「再現してみろ」
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作者名：紅暁武 | 作成日時：2018年1月30日 15時
