わたしのおとーさんはゆーめいじん【桃】【すとぷり】

ご ページ5

さとみside
一時間がたった。




このネックレスは前、Aと買い物の帰り。




欲しそうな目で見ていたのを思いだし、買ったものだ。




子供にはまだ早いかもしれないが、お守りとして持ってほしかった。




「探さなきゃ。」




何でだろう。探さなきゃと思うのに体が動かない。




もうダルいや。




「ころんのとこ行ってるかもなー」




いつもなら一生懸命探すのに。




「大丈夫かー」




もう動きたくない。




「寝ようかな」




諦めてしまった。




＜おとーさんじゃない！！＞




あの言葉がイヤというほど心に刺さり、気持ちが変わってしまった。




「やっぱり必要なのかなー」




おかーさん。




だが、あいつには会わせたくない。




母親失格のあいつには会わせたくない。




「どうすれば」ﾌﾟﾙﾙｯﾌﾟﾙﾙｯ




電話だ。




「はい。」




{おい！さとみ！！}




「どうした、ジェル。」




{どうしたちゃうわ！！Aちゃんは！？Aちゃん！！}




「あぁ…」




{お前っ……会ったら殴るで！！どうしたんや！？あんなに過保護だったとに！}




「………………」




{…本題や。}




「何だ。」









{Aちゃんが事故にあってしもうた。}

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