【おそ松さん】灰かぶりはシンデレラ

灰かぶり◆二十八 ページ30

「おはようっ！Aちゃんっ！」

『…あ、トド松さんとチョロ松さん』

「ちょっと！さんとか、やめてよ〜
呼び捨てで、いいから！…ね？」

「うん、他のやつらも呼び捨てでいいからね」

朝、学校へ行くとチョロ松さんとトド松さんが話しかけてきた。

呼び捨て、かぁ

『…あー、“くん”じゃダメですか？』

「いいよ！」

…よかった。


「っていうかさ？

なにそのパーカー。」

『え…いや、寒いなぁって…』

「いや、もう五月だし」

『……わ、私寒がりなんですよ！』

「汗、かいてんじゃん」

どうしよ。

アイツから暴力をうけたところが痣になって残っている。

それをそのままにしておけるわけもなく。

私は灰色のパーカーをきているのだった。


『えーっと、今日はパーカーな気分だから！』

「なにそれ。

なにかくしてんの？脱いで。」

『…ちょっ！脱がせないでくださいよっ！

変態！シコ松！童貞！』

「いやっ、変態って！！」


「もーう！Aちゃんにそんなに触りたいなんてさすが変態シコ松兄さんだねー」

「おいっ！！誰が変態シコ松兄さんだよっ！」

『…ふふっ、あはは』

二人のやり取りが面白くて思わず笑ってしまう。

「…ちょっ、Aちゃん…笑うことないじゃん…」

『だって…面白くて…』


やっぱり、六つ子といるのは楽しい。






だけど。









いつかは、“さよなら”だし。

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