少女の魂の色 ページ4
…この人、怖そう。
？「それにしても学園長はどこに行っちゃったのかしら？式の途中で飛び出して行っちゃったけど…」
綺麗な人だ。
？「職務放棄………」
職務放棄は良くないよね…
？「腹でも痛めたんじゃないか？」
普通我慢するものだと思いますよ？
…というか。
さっきから男性の方しか見かけないのですが…
学園長「違いますよ！」
？「あ、来た」
学園長「まったくもう。新入生が2人足りないので探しに行ってたんです。
さあ、寮分けが終わってないのは君たち2人だけですよ。狸くんは私が預かっておきますから、早く闇の鏡の前へ。」
あれ、猫じゃなくて狸だったんだ？
？「えっと、どっちから行く？」
A「お先にどうぞ。」
闇の鏡「汝の名を告げよ」
？「ユウです。」
ユウというお名前なのね。
闇の鏡「汝の魂の形は…………………分からぬ」
学園長「なんですって？」
闇の鏡「この者からは魔力の波長が一切感じられない……色も，形も、一切の無である。よって、どの寮にもふさわしくない！」
それが普通だと思います。だって魔力？魔法？的なの普通無いもん。
それを聞いた人たちがざわめく。
学園長「魔法が使えない人間を黒き馬車が迎えに行くなんてありえない！生徒選定の手違いなどこの100年間ただの一度もなかったはず。一体なぜ……」
なら私も魔力なんて無い…
？「もごもご……ぷはっ！だったらその席、オレ様に譲るんだゾ！」
闇の鏡「汝の名を告げよ」
え、このタイミングで？いいの？狸さん暴れているけど…
A「如月A。」
闇の鏡「A……汝の魂の形は……………………ディアソムニア寮……」
ディアソムニア寮？は、どこだろう…え、魔力あるんだ？
？「うわあ！！あちちちっ！尻に火が！」
学園長「このままでは学園が火の海です！誰かあの狸を捕まえてください！」
なら私が今一番聞きたかったことを学園長に聞いてみよう。
なるべくか弱い感じで……
A「あ、あの…」
学園長「ん？なんです？今非常事態なのですが。」
A「なぜ、男の人ばかりなんですか？」
学園長「………ぇええええ！！！あ、貴方まさか…女性？……なんてことだ…でも君、寮分けされてましたよね？」
A「ディアソムニア寮…でした。」
学園長「…ふむ。闇の鏡に寮を決めてもらってますね。なら、ドラコニア君に話を通しておきますから入学という形で…」
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作者名：レインボーローズ | 作成日時：2021年9月11日 12時
