Trajectory 47 ページ2
赤司 side
『A…頑張って』
「う〜〜…」
時は進み自然学校
バスで途中まで山を登り、それから歩いて宿まで行く
と言うのが初日の予定
一応運動(バスケ)しているにも関わらず、Aはもうヘトヘト
まぁ…バスケは2年生の後半から、隙間時間に少しずつだったから…
仕方ないのかもしれない、と思いながらAの手を引いてあげる
この登山では、ペアを組んでお互いがお互いの調子を見合う
運の良い事に俺のそのペアはAだ
「天候が危うくなってきたから、少し早歩きで頑張って!!」
上の方からそんな声が聞こえてきた
その声に空を見ると、今にも雨が降りそう
『A、俺の手をしっかりとつかんでいて』
雨が降って離れ離れになったら大変だ、と思いAに手を伸ばす
その俺の手を掴もうと手を伸ばすA……だが
「!?うあっ」
躓いて地面に激突しそうになる
すぐにAの手を掴んで引っ張り、抱きしめる─────と同時に
「んっ冷た…」
雨が…ゲリラ豪雨が襲ってきた
それとともに微かに悲鳴も聞こえた
『A!俺から絶対手を離さないように』
「!うん」
Aを抱きしめたまま、崖側から離れる
足元が崩れるかもしれないから
壁に近づくと、後は雨が止むまでその場に待機
視界も足場も安定していない状況で、無闇に動く方が危険
そう判断して、Aを強く抱きしめる
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作者名:優飛 | 作成日時:2016年5月22日 13時