裏切り22 ページ23
キドside
Aは顔を青ざめさせて、しゃがみこんだ。食事が口にあわないのかと聞いたら、
『食べちゃいけないって声が聞こえるんです・・・。すみません』
その声は、たぶん俺たちの声だ。
Aを裏切り者だと勘違いしていた時のことだ。真紀を傷つけていたことに怒ってしまい、
食事を長い間あたえなかった。
だからかもしれない。
俺たちが食べるな、裏切り者に与える食事はない、と言い続けたから。
Aを拒食症に追い込んだんだ。
俺は・・・やはり、団長失格だった。
アヤノ『つぼみちゃん、みんなのこと頼むね。これからは、つぼみちゃんが団長、だよ。この秘密組織を守ってね』
アヤノお姉ちゃんが笑顔でそう告げてきたその日。
8月15日の朝。突然、制服に着替えたアヤノお姉ちゃんが、そういった。
赤いマフラーを丁寧に首に巻いて、
明るく微笑んでいた。
アヤノ『いってくるね、つぼみちゃん。修哉くん、幸助くーん!いってきまーす!』
明るい声で去って行った。
でもその日、アヤノお姉ちゃんが死ぬなんて・・・。
しかも、さっきから気になるのは、Aが首に巻いているマフラーだ。
アヤノお姉ちゃんのにそっくりで、同じものなのではないかと疑っている。
キド「お前はもう休め。お前の部屋はある。セトの隣だ。すぐ寝ておけ」
貴方「あ、はい・・・。すみません」
Aが出ていくのを見届けると、みんなに言う。
キド「今からメカクシ団、緊急会議を始める。セトと真紀、A抜きでな」
みんな驚いた顔をする。
でもカノは幼なじみだからか、俺の考えをよみ、欺いたんだか、本当何だかわからないが、ニヤリと笑みを浮かべ、
カノ「そう・・・だね。みんな、席について」
複雑な顔を浮かべながらも、席に着くキサラギとマリー。険しい顔をしたヒビヤとシンタロー。
携帯の画面から心配そうな顔を見せるエネ。
ねぎまを食べる手を止め、真剣な顔になるコノハ。
相変わらずにやにやしたままのカノ。
モモ「だ、団長さん、会議って・・・」
キド「今からはなす」
マリー「?」
シンタロー「なんとなく、わかる」
ヒビヤ「おじさん、何?」
シンタロー「Aのこと、だろう?セトと真紀を抜きにしたのはきっと会議をするのもつらいくらい、2人が傷ついているからだ。Aは記憶喪失だからな。変な誤解を招いても困るから・・・だよな?」
キド「ご名答」
さすがはシンタローだ。
キド「議題はAについてだ」
みんなが息をのんだ。
442人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
犬可愛すぎ - 途中めっちゃ泣きましたぁああ(泣) (2019年4月16日 18時) (レス) id: c540249a3f (このIDを非表示/違反報告)
メルティプリン(プロフ) - 歌詞は許可取ってなければのせちゃダメですよ〜。 (2016年12月30日 1時) (レス) id: 36f929ad32 (このIDを非表示/違反報告)
おみしゃ - めっちゃ泣く泣く!! 最高だったです!! (2016年8月15日 3時) (レス) id: ee70641d59 (このIDを非表示/違反報告)
七海 綾(プロフ) - オレンジの歌詞を全て載せるのはどうかと思います。歌詞の無断転載は違反です。早急に消してください。 (2016年5月24日 18時) (レス) id: 9035cbbd69 (このIDを非表示/違反報告)
イヌ。 - 泣けるぅぅ(;A;) あたし、小3の時、いじめにあってたからよけいにぃぃ (2016年3月22日 17時) (レス) id: db5ead0dca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しーこ | 作成日時:2014年1月7日 13時