6人目のKnights No.2

【負けない】 ページ10

「大丈夫だから。」


泉が声をかけてくれる。

私もあたまの中で整理がついたので
顔を上げ正面を見る。


香美と呼ばれる子はおびえてる
ように見えるかもしれない。
でも私には何か…違うように見える。
何かを恨んでいるような…

冷静に考えれば色々な事がわかる。

1年生は…香美ちゃんの演技？に
よって騙されている。

私は加害者。

「なんでぼっーとしてるんだよ！
Aさんに謝れよ！」


友也が私に向かっていった。

泉が何いってんのと言わんばかりに
クラスの子達を睨みつけている


『ごめんなさい』
今までの私ならば謝っていただろう。
でも……


「私には謝れないよ
自分はなにもやってないのに
謝ったところで意味な」


私は強くなるって決めたんだから。
こんなので負けてたら……

Knightsになんて復帰できない。

私の言葉を聞いて泉は
一瞬驚いていたけどすぐに
いつもの笑顔になって


「やるじゃん♪さすがA」


と言ってくれた。
例え一人になったとしても
皆が私の事を信じてくれなく
なったとしても、私は…


「一人で…とか考えてたでしょ
俺達3年…少なくともKnightsは
何があってもAの味方だから
安心しなよぉ〜」


泉にはバレバレなのかな？
でも私は泉の言葉を聞いて安心した。
そうだ、戻りたての私が言うのは
変かもしれないけれど3年の皆とは…
Knightsの皆とはずっと一緒だったんだ。



私がやらなくちゃいけないことは2つ。

1年生は私の言葉を信じてる訳がない
私が"やった"と思われる痣を見せられたから。
だから、まずは無実を証明する。
きっと2年生も…。

それとは別に…古原 香美
何か引っかかる。
言っていたとおり、会ったことがある…？
どっちの味方かわからないけど…
ゆうくんに頼んでみようかな…


香美…私は負けないから。
何を企んでるのかはわからない。
でも…私が…いいや、皆でここ夢ノ咲学院を

守ってみせるから_________。

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