6人目のKnights No.2

【朔間零の棺桶】瀬名side ページ28

「何時までこうしてればいいわけ〜？
　って、友梨奈寝てるし…」


ここまで、来て寝るって
どういうこと…


「はぁ！？こいつ寝たのかよ！
　しっかり、俺達の事掴んでるじゃねぇか！
　軽音部の部室にある
　吸血鬼野郎が使ってる
　棺桶にでも運んでやってくれ」

「まぁ、保健室は
　一年が来るかもしれないから
　朔間がいるところにでも行くよ
　ありがとねぇ〜…」

「じゃ、友梨奈を頼んだぜ
　俺は怪しまれたらやばいし
　そろそろ行くわ」

「わかってる、じゃ」

友梨奈を優しく抱き上げて
保健室に向かう。




いつもより早く歩いていたのか
いつの間にか軽音部についていた。

どうせ朔間しかいないだろうと
ノックもせずに扉を開ける。

案の定、部屋の中は真っ暗で
棺桶がおいてあった。
朔間が入っているだろう棺桶を足で叩く


「朔間、いるんでしょ〜？
　友梨奈が寝てるから
　そこどいてくれない？」


しばらく反応がなかったので
もう、蹴飛ばそうとした時


「なんじゃ、なんじゃ…
　そんな蹴飛ばそうとせんでも起きるぞい。
　君が来るなんて珍しくないかえ？瀬名くん」

「はいはい、珍しいね。あんた話聞いてた？
　俺は友梨奈を寝かせるからそこを
　どけって言ってるの」


相変わらずの朔間の
のんびりさにはイライラする


「友梨奈かぇ？寝ておるのか？
　そんなことなら、我輩の
　ところじゃなくてもよかろ…」

「保健室だと一年がくるかもしれないでしょ？
　大神が教えてくれたから
　ここに来たわけ〜」

「ほほぅ…わんこがか珍しいのぉ
　まぁ、よい、我輩は
　ソファで寝る故、この棺桶は
　自由に使って良いぞぃ♪」


そう言われたので
朔間が出たあとの棺桶に
友梨奈を起こさないように寝かせる


「やはり、友梨奈はきれいじゃのう…
　その血もさぞかし美味しいのだろうな…」


俺は、なんにも言葉を発せずに
朔間を睨みつける


「おぉ、怖い怖い
　そう、取って食ったりはせぬわ
　そんな事したら、愛しの弟にも…
　嫌われてしまう……」

「まぁ、俺が来れない間は
　友梨奈のことよろしくねぇ…？
　ずっとついていたいけど、
　俺も授業があるし」

「よかろう、瀬名くんが
　来れない間は我輩が責任を持って
　友梨奈を見ておるぞい」

「そっ…」


朔間は、三年も一緒にいるわけだし
悪いことはしないだろうと思ったので
俺は、授業に遅れないように
軽音部をあとにした。

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