赤「3ヶ月だけ付き合ってくれ!!」貴「はぃぃぃ!?」【赤司征十郎】

25.The first love ページ25

.






「やっと…終わった…」



この1時間半は私にとって

地獄のような時間だった気がする。



そんな私とは真逆に、

隣で見ていた征ちゃんはビクともしていなかった。



「そんな強がらなくても、

ちゃんと言えばチャンネル変えてあげたのに」


「だってそしたら…

征ちゃんに負けたって事になるじゃん!!」


「変な所で負けず嫌いだな…」




所々征ちゃんにしがみついていたから

征ちゃんの着ていた服の袖にシワがついていた。






.







「それじゃ、もう寝るか」


「うん、そうだね。

…おやすみ」



リビングを出て、

お互い自分の部屋へと行った。









カチッと部屋の電気を消し、

ベッドに入る。



いつもなら目を閉じれば数分で寝れるのが

今日はなかなか寝付けない。





「…征ちゃんのせいだ。」



そうに違いない。

さっきの恐怖映像が頭から離れないし…。







シーンとした部屋だから、

物音がするだけでビクッと肩が震える。




「もう無理…」




ゆっくりと起き上がり

部屋から出る。







向かいにある征ちゃんの部屋は、

まだ電気が付いていて起きているっぽい。




そっとドアを開けると、

目に入ったのは椅子に座って本を読んでる征ちゃんの姿。






「どうしたの？A」


私に気付くと本を閉じて微笑む征ちゃん。



「征ちゃんのせいで…」


「あぁ、寝れないんだね。怖くて」


「うー…ん、」



認めたくないけどこれは事実。

とゆうかもう征ちゃんにバレバレなんだけどね…




「それで、俺の部屋で寝たいと？」

「きょ、今日だけ…！」




両手を合わせてお願いすると、

征ちゃんはいいよ、と笑った。





「やったぁ!!」


勢いよくベッドに飛び込む。


征ちゃんの匂いがいつも以上にして、

なんだか心地良かった。





今日の疲れもドッと出てきて、

次第に眠くなってくる。






そのまま私は数分もせず目を閉じた。







.

26.The first love→←24.The first love

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す