透明色4 ページ4
〜Aside〜
『こんにちは。』
挨拶をしながら、図書室に入る。
先「あら、透坂さん。こんにちは。」
もうじき60歳になる図書の先生が、にっこり微笑んで、何かを差し出した。
『………これは?』
先「さっき本を借りたまま持って行き忘れた子が居てね。」
つまり、届けろと?
『特徴などは分かりますか?』
先「緑の髪をしていてね。真面目そうな子だったよ。
片手にハンガーを持っていて、眼鏡を掛けて、左手にテーピングが…」
あ、分かっちゃったかもしれない。
『分かりました。届けてきますね。』
先「ありがとうねぇ。」
にこにこ顔の先生に軽く一礼をして、図書室を出た。
.
たしか緑間くんは、バスケ部だっけ?
『黒子くんと一緒、か。』
黒子くんに渡せば、何とかなるだろう。
.
『失礼します。』
体育館に入ると、ちょうど休憩だったようだ。
赤「やあ。何の用かな?」
赤髪のイケメンに、声を掛けられる。
……名前、何だっけ?
『緑間さんはいらっしゃいますか?』
赤「緑間?ちょっと待っててね。」
緑「何なのだよ。……透坂?」
運良く、緑間くんが来てくれた。
『これ、忘れたでしょ?』
緑「本?……あぁ、助かった。」
『良かった。……じゃあね。』
そう言って、手を振りかけたとき。
?「よぉ、覗き魔。」
『は?……キャァァアアア!!!』
赤「灰崎?」
緑「来たのか?」
例の、灰色頭が、私の肩に腕を乗せていた。
.
灰「で、お前。何でここに居んの?」
『忘れ物を届けに来ただけです!離して下さい!』
灰「何言ってんの?ちょっと付き合えよ。」
緑間くんらが後ろで止めているのに関わらず、ズルズル背中を引きずられる。
『ど、何処に行くんですか!?』
灰「ん?何処だろうなぁ?」
ニヤニヤしながら、顔を覗き込まれた。
『というか、部活あるでしょう?行かないんですか?』
灰「お前と居る方が楽しそうだからなぁ〜」
『意味が分かりません…』
灰「つーかお前よぉ、その眼鏡と前髪、どうにかしろよ。」
こっちには耳も貸さず、突然メガネを剥ぎ取られた。
.
9人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
八雲(プロフ) - 次の更新も待ってますよ^_^ (2019年12月17日 22時) (レス) id: 107faa0e6b (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - ありがとうございます!というか初コメ、凄く嬉しいです!本当にありがとうございます!!!泣泣 (2019年8月14日 13時) (レス) id: 72403510b8 (このIDを非表示/違反報告)
スコーピオン - 面白いです続き、とても気になります 頑張ってください (2019年8月5日 18時) (レス) id: ea89e2c5ba (このIDを非表示/違反報告)
スコーピオン - 面白いです続き、とても気になります 頑張ってください (2019年8月5日 18時) (レス) id: ea89e2c5ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒猫* | 作成日時:2019年7月3日 14時