【twst】今宵、悪役たちと。Ⅱ【mfmf】 (ページ33)

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「監督生、知ってるか？今、A先輩もマフユ先輩も実家帰ってていないらしいぜ。」

「あぁ、そうらしいな。今はルミーエ先輩が統率してるとかなんとか。」

エーデュースの会話を聴きながら、僕は少し思った。

ルミーエ先輩って、もしかしてあの黒いインクがポタポタと垂れていた人か…？と。

僕には魔力がない。その代わりに他人のブロットを見ることが出来る。

オーバーブロットが近い人は尚更、その人のブロットがよく見える。

確か、数日前に見えたマジカルペンは水色で、クロックウォール寮だった。

そして、最近ルミーエ先輩とすれ違った時、黒いインクがポタポタと垂れていたのを見た。

ということは、数日後にオーバーブロットする。

…いつも、オーバーブロットする人の近くにはその人と親しい人が近くにいたはず。でも今は、Aさんもマフユさんもいない。

それが一番、怖い。

ストッパーになる人がいないと、オーバーブロットはいつまでも止まらない。

どうすれば、いいんだろう。僕は、一体…

「…？おい、どうしたよ、監督生。」

「なにかあったのか？もしかして、VDCのこと…」

「いや、なんでもないよ。」

今の僕では、なんでもないと言ってはぐらかすのが精一杯だった。