【twst】今宵、悪役たちと。Ⅱ【mfmf】 (ページ30)

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次の瞬間、私とマフユはそらるさんの腕に抱かれ、コロシアムの外へと連れ出される。

「そ、そらるさっ！どうしたんです！？」

「ヴィルがオーバーブロットした！！控え室内に呪いが溜まった液体が気化した煙が…！！」

…ああ、莉犬が言ってたのって、こういうことか。

『一度、コロシアムに戻りましょう。』

「はぁ…！？お前何言って…！」

「お姉ちゃん、あまりにも危険すぎるよ！」

『でも、でも…！』

わかるんだ。一度オーバーブロットしたから。

あそこに一人きりで居続ける辛さを。

「…俺にはわかんねぇよ。でも、お前の気持ちは汲み取った。」

「行こう。」

そらるさん。やっぱり、貴方の決断は、私の背をいつも押してくれますね。

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ヴィルさんは、結局解放された。

あの苦しみは、長く続いていいもんじゃない。

VDCは2位。

何、私って2位しか取れないの？

その後、案の定、「僕、君のこと気になっちゃった」とネージュに声をかけられたが、『私には大切な人がいる』と断った。

はぁ、モテちゃうのも困っちゃう困っちゃう。

「お姉ちゃん、なに考えてるわけ。」

『え？あぁ、今日もマフユが好きだなぁって。』

でも、その片隅で。

「結局…俺の音楽は…」

泣いてる彼がいた事なんて、気づけないままだった。