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31松 ページ33

バァンッ!!!!



「んのぉぅ!!?」




高速で開きかけたドアを閉めた。
向こう側から戸惑った声が聞こえてくるけどそれどころじゃない。



「ま、松野さん?どうかしましたか?」

「………ごめんちょっと待って」

「?」



一旦深呼吸。落ち着けと頭の中で念じるけど心臓の音が爆音と化して身体中に響いて止まらない。きっと今の俺の顔は真っ赤に違いない。鏡を見なくても分かる。

つーかこいつのパーソナルスペースどうなってんの?警戒心の欠片もない。…いや俺なんかを家に置いてる時点で警戒心もクソもないか。もはや異性として見られてないとか。



・・・・。



邪な考えが浮かんだ。

相手が気にしてないんだったら俺もそんなに気にしなくてもいいよね?相手の了承も得てるし。もし見えても俺悪くないよね?故意に覗きするわけじゃないし。俺悪くないよね?俺悪くないよね?
…なんて、相手に自己責任を押し付けるようなクズな考えを。



「あの松野さん、もう大丈夫ですか?この子震えちゃってて…」

「にゃあ…、クシュッ!」



彼女の不安げな声と白猫のくしゃみで自分に選択肢は無い事を悟る。

行くしかない、もうこうなりゃ自棄だ。むしろ好機と思え。後で文句とか言われても俺は知りませんので。

ドアの前にしゃがみバスタオルを構えなおして覚悟を決めてスタンバイ。

 

「よっしゃバッチコイィッ!!」

「え、は、はい!!」

 

バンッと勢いよく開け放たれたドア。
同時に飛び出すびしょ濡れの白猫。
バスタオルで素早く包んで確保。
そして白猫に視線を向けつつ視界の端に彼女の姿を捕らえた。
見えたのは泥だらけのシャツに長ズボン。





・・・・。





「…、服着てたの?」

「え?はい。どうせ洗濯に出すつもりだったので、だったらこのままでもいいかなって思って」

 

……ですよね…、普通そうですよね…。うん分かってたよ流れ的に。そんなおいしい展開俺に舞い込む訳ないよね。ごめんなさいね邪な事考えてて。

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設定タグ:おそ松さん , 一松 , 逆トリップ   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - 月花さん» 月花さんコメントありがとうございます!この時のイラストはazpainter2を使用して1から描いていました。今はクラスタを使っています。 (2020年2月3日 19時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 前もこの小説を読ませていただきました。でも松沼にハマっているのでまた読ませていただきます。 絵上手いですね、どうやって描いてるんですか? (2020年2月3日 17時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆっこ - 投稿頑張ってください!! (2019年8月31日 18時) (レス) id: c52c09b210 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆっこ - 一気に見ちゃいました!大体3時間位かな? (2019年8月31日 18時) (レス) id: c52c09b210 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ふゆっこさん» ふゆっこさんコメントありがとうございます!天才だなんて恐れ多い…、でもとても嬉しいです、閲覧ありがとうございます! (2019年8月31日 17時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年2月15日 17時

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