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86松 ページ35

「どどどうした十四松…?」

《僕、思ったんだけど》



いつものおどけたような声質は無く、一体何を語るのかと他兄弟が息を呑む中、今回の事態についての十四松なりの真面目な意見が述べられた。



《人って、家族とかなら未だしも他人に対して一番の悩み事って言わないと思うんだ。言える事なんて些細な日常の悩みぐらい。でもAちゃんは一松兄さんに家族が死んじゃってる事は平気そうに話してたんだよね》

「……うん」

《じゃあ今回の事を頑なに言わないのは、それ以上に辛い事があったからだと思うんだ》

「…」



Aの母親と祖父母は、一番近くでAを支えてくれていた大切な人達だ。その人達を失った悲しみは、想像するしかできないけど相当辛かった筈だ。

それ以上の何かが過去にあり、そして今のAに再び襲い掛かっている。



《普通、家族が亡くなった悲しみだって他人が少し関わったぐらいじゃどうこうできる問題じゃないのに、それ以上の事を一松兄さんは解決できるの?》



意見というより確認だった。
Aの闇に触れる覚悟はあるのかと十四松は俺に問い掛けたのだ。少しきつめの口調なのは、それだけあいつも真面目に考えてくれているからなのだろう。

以前、俺とニャンコの一件に関わっていたから、人の心のデリケートな部分に触れる事の重大さを十四松は知っている。



「……、解決できる確証なんて無い。だけど力になりたいって思ってる」

《Aちゃんはそれを望んでるの?》

「………余計なお世話って言ったのに友達がどうとかでいらん事したお前が言う?」

《…………たしかに!》



口角を上げながら返してやれば、向こうの声もいつもの調子に戻った。
空気が戻って兄弟達もさぞ胸を撫で下ろした事だろう。

自分も気が付けば手を強く握りしめていたようで手汗がやばかった。思ってたより俺も緊張していたみたいだ。



《とりあえず事情がわからないと対策のしようが無いから、まずはAちゃんからいろいろ話を聞かないと》

「でも、話してくれるかどうか…」

《渋ってたらお前がさっき言ってた事をそのまま伝えればいいだろ、力になりたいって。Aちゃんだって同じ感じで一松にお節介焼いてたんだから同じ事を返すだけだって。目には目を、歯には歯をって言うだろ?》

《それは仕返しの言葉だからね》



またガヤガヤと騒ぎだした時、Aの部屋の方から足音が二つ聞こえてきた。

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(プロフ) - 月花さん» 返信が遅れてしまいすみません。1でもコメントしたのですが、Azpainter2というPCソフトを使っています (2020年2月3日 20時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 絵上手いですね。どうやってらんですか? (2020年2月3日 19時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 森田菜々子さん» ご要望にお応え出来ず申し訳ございません…。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: d823623ddd (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - すいません;最新頑張って下さいね。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: e772f145ae (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 森田菜々子さん» えっと、それは短編小説のリクエストでしょうか?それですと申し訳ないのですが、小説のリクエストは受け付けておりませんので…。 (2018年9月4日 18時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年1月14日 17時

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