85松 ページ34
《えっと、これっておふざけじゃない感じ?ギャグ路線に持ってっちゃ駄目な感じ?》
「駄目な感じ」
《え〜?お兄ちゃんこの空気マジで苦手なんですけど〜?ギャグ世界の住人にそんなシリアス相談するの間違ってるって〜》
《じゃあおそ松兄さんは下に行ってなよ、堪えられないんでしょ?》
《それはもっとヤ!お兄ちゃんは一人になると死んじゃうんですー!》
《ウサギかてめぇは勝手に死んでろ!》
《一松、お前はAちゃんから何も聞いていないのか?》
「……両親は離婚してて、身内の人は皆亡くなってる事は聞いた」
うーんと兄弟達が頭を捻る。
正直俺もこんな事を兄弟に話したところで解決策が浮かぶとは思っていない。
ただ、この状況を知ってもらって此方に留まって考える猶予がもらえたらいいと思っているだけ。
これで俺が疚しい気持ちでAの元にいる訳じゃない事は理解してもらえるだろう。
《Aちゃんって明るそうな感じだけど、めっちゃ重たい設定背負ってたんだね》
《設定って言い方がなんか引っ掛かるんだけど…》
《因みに一松兄さん。その会ったおじさんってどんな感じの人だったの?》
「見た目は普通。どこにでもいるモブみたいな」
《言い方失礼過ぎないかお前》
でも、どんなにモブ顔でもその裏がどうなっているかは解らない。ニャンコなら解るかもしれないけれど、もし裏がヤバい人間だったら親友を近付けさせたくない。
《でもまだその人がお父さんだとは聞いてないんでしょ?》
「うん、だけど結構取り乱してたから」
《…少なくともそのdaddyらしき人物とは何かしら因縁あることは確かか?》
「多分、……てか十四松は?さっきから声しないけどそこにいるの?」
《ちゃんといるよ。熟考モードに入ってるけど》
《ずっと空気椅子で無言だからめちゃくちゃ怖い…》
「………………色々考え過ぎて概念とか語りだしたら止めてね」
《は?概念?》
《一松兄さん》
ギャァァァシャベッタァァァァァッ!?
きっと向こう側にいる四人も心の中で同じ驚き方をしたに違いない。
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渚(プロフ) - 月花さん» 返信が遅れてしまいすみません。1でもコメントしたのですが、Azpainter2というPCソフトを使っています (2020年2月3日 20時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 絵上手いですね。どうやってらんですか? (2020年2月3日 19時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - 森田菜々子さん» ご要望にお応え出来ず申し訳ございません…。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: d823623ddd (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - すいません;最新頑張って下さいね。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: e772f145ae (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - 森田菜々子さん» えっと、それは短編小説のリクエストでしょうか?それですと申し訳ないのですが、小説のリクエストは受け付けておりませんので…。 (2018年9月4日 18時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渚 | 作成日時:2018年1月14日 17時