.『聞きたいこと2』 ページ9
「ごめんなさいマジすみませんでしたゴミが図に乗りました首をつって詫び――」
「――ないで下さい!!調子に乗ったのは私なんですから一松さんが謝ることないです!」
猫松さんから普通の一松さんに戻った後めちゃくちゃ謝られてますAです。
本来これは一松さんを弄った私に非があると思うのですが、どうやら一松さんは私を押し倒したことに罪悪感を感じているようです。
確かに頭を床にぶつけて少し痛かったけど、そこまで私は気にしてないので土下座はやめてほしいです。
「とにかく顔を上げて下さい、私気にしてませんから大丈夫ですから」
「……………」
「……一松さん?」
「………ごめん……、ほんとに…ごめん…」
やっと顔を上げた一松さん。
でもその顔は今にも泣きそうです。
効果音で例えると“ヒーン”って感じでしょうか…。
見てるこっちが罪悪感で押し潰されそうです。
「そんな顔しないで下さい、一松さんは何も悪くないんですから」
「………」
「むしろ、さっきみたいに自然と髪を弄り合う機会なんて中々ないから、新鮮で楽しかったです。だから、ね?」
これはその場しのぎの言葉ではなく、私の本心です。
いままであんな風に誰かと髪に関することで話せた人はいなかったので。
だから、純粋に嬉しくて、楽しかったんです。
……本当に…。
「一松さん」
「………でも…」
「じゃあこういうのはどうですか?」
「?」
「罰として、一松さんの世界の話を私に聞かせるってことで」
「え、でもそんなの罰って言えないんじゃ…」
「それ以外の償いは認めませぬ」
「……」
一松さんは納得出来ないような顔をしてましたけど、それで手を打ってくれました。
前から聞いてみたい事だったので、いい機会かと思いまして。
その内容はとても興味深いものでした。
今回一松さんがこちらの世界に来るきっかけとなった機械を作ったデカパン博士。
出っ歯が凄いホームレスの知り合いのイヤミさん。
幼馴染のおでん屋さんのチビ太さん。
大統領と知り合いの超セレブ社長の友達のハタ坊さん。
超絶可愛い魚のアイドルとして活躍している幼馴染のトト子さん。
そして、一松さんの家族の事。
最初は何故か話す事を渋ってたのですが、六つ子って聞いた時はとても驚きました。
そういえば兄弟がたくさんいるって言ってたな。
一松って名前だから長男なのかと思いきや、四男だったということにも何気に驚きました。
183人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
渚(プロフ) - 妹系長女さん» 妹系長女さんコメントありがとうございます!ブリッチしてしまう程楽しんでいただけるとは光栄です!パート1の方にもコメントして下さりありがとうございました!励みになります! (2019年7月3日 12時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
妹系長女 - え、やっぱりこの小説マジで神ってるよね!そうだよね!だってこの小説読んでるとつい、ブリッチしてしまうんですもの...w (2019年7月2日 20時) (レス) id: 2d0849d162 (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - ゆっくりでいいささん» ゆっくりでいいささん、コメントありがとうございます!私も個人的にこのイラストが一番気に入っています! (2018年12月16日 19時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりでいいさ - 65話の一松の顔で大草原だったわ (2018年12月16日 16時) (レス) id: f5def87010 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - いつもイラストと一緒にお話も楽しみにしています!どっちも可愛いですね。一松のゲス顔もなんとも…。小話のリクエストで、スイカ割りとかスイカのお話みたいです(説明下手でごめんなさい)よろしくお願いします! (2018年1月10日 21時) (レス) id: 4940cabbbd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:渚 | 作成日時:2016年6月6日 21時