60松 ページ30
「薬っていうのは消毒液のことなので大丈夫ですよ。それにほとんど悪ノリだったと思うので」
《あーそんな感じね、安心したわ。えーっと、Aちゃんだっけ?一松になんかされそうになったら迷わずお巡りさんに通報していいからねマジで。あ、俺は長男の松野おそ松ね》
心底心配そうに言う長男のおそ松さんだけど、警察沙汰になるほどのことが起こるのだろうか?今のところそんな感じはしないと思うけど…。
……というか、お粗末さん?漢字はこうでいいのかな?いや、でも兄弟みんな松がついてるからおそ松さんでいいのかな?
なんて思いながらとりあえずおそ松さんの警告に頷いておいた。
「そんな状況が来るかどうかはわかりませんけど、わかりました」
《あ、その反応は分かってないね。ほんと気を付けた方がいいよ?うちの四男はニートだし闇人形だし犯罪者予備軍だし猫怪人だし童貞だし、えーっと後は…》
「おそ松兄さんは俺の評価落とさないの気が済まないの?」
《当ったり前だろうが!!女の子と同居とかお前だけいい思いしやがって!!言っとくけどな!俺がデカパンとこ行かなかったらそんな夢のような生活味わえなかったんだからな感謝しろよな闇松ゴラァ!!》
「アザッシター」
《ハートが籠ってねぇえぶし!?》
《一松兄さーん!》
「ん、十四松?」
《一松兄さんはAちゃんとセクr――》
――ブツン!ツー、ツー
「……え、切れちゃった?」
「切れちゃったね」
「電波が悪いんですかね?ここ田舎ですし」
「多分そういうんじゃないと思う」
――♪〜♪〜
「あ、掛かってきた!」
スマホ画面の受話器ボタンをスライドさせて電話に出ると、向こうから微かにドタンバタンという音が聞こえてきた。
《もしもーし、一松兄さーんとAちゃーん》
「もしもし、その声はトド松さん…でしたっけ。そちらで何かあったんですか?急に電話が切れちゃって」
《あー気にしないで。大した事は起こってないから》
「そうなんですか。…そういえばさっき十四松さんが何かを言いかけたんですけど、何を言おうとしてたんですか?」
《それこそ気にしなくていい事だから!一番気にしないでいい事だから!》
「え、そうですか?」
なんか後ろからギブギブギブギブー!!って聞こえてくるんですけど…。
…まぁ気にしなくていいと言うのだから気にしないでおこう。
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渚(プロフ) - 妹系長女さん» 妹系長女さんコメントありがとうございます!ブリッチしてしまう程楽しんでいただけるとは光栄です!パート1の方にもコメントして下さりありがとうございました!励みになります! (2019年7月3日 12時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
妹系長女 - え、やっぱりこの小説マジで神ってるよね!そうだよね!だってこの小説読んでるとつい、ブリッチしてしまうんですもの...w (2019年7月2日 20時) (レス) id: 2d0849d162 (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - ゆっくりでいいささん» ゆっくりでいいささん、コメントありがとうございます!私も個人的にこのイラストが一番気に入っています! (2018年12月16日 19時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりでいいさ - 65話の一松の顔で大草原だったわ (2018年12月16日 16時) (レス) id: f5def87010 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - いつもイラストと一緒にお話も楽しみにしています!どっちも可愛いですね。一松のゲス顔もなんとも…。小話のリクエストで、スイカ割りとかスイカのお話みたいです(説明下手でごめんなさい)よろしくお願いします! (2018年1月10日 21時) (レス) id: 4940cabbbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渚 | 作成日時:2016年6月6日 21時