そらるさんは匂わせができないっ！【srr】

匂わせ３ ページ4

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「ん〜………」

『どうしたの？』

「次はどうやって匂わせしよう」

『…………』





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ソファーの上でスマホとにらめっこしているこの男。

真剣な顔でどうやって私と匂わせしようかと真剣に悩んでいる。


匂わせないっていう選択肢はないみたい。




数ヶ月ほど前にいきなり連絡してきたと思ったら “ 匂わせしたい ” とかいうわけの分からん内容で相変わらずだなぁと思ったのは記憶に新しい。


どうやら最近流行りの匂わせをどうしてもやってみたいんだとか。





匂わせって炎上の元にしかなってない気がするし、歌い手として活動しているくせにどうなんだとも思ったが、嫌だと言っても無駄だろうし、すぐに飽きるだろうと判断して許可を出したのが運の尽き。




彼はこの数ヶ月間、毎日飽きることなく匂わせツイートをしてはそれじゃ匂わせできてないと弟のなるくんにリプを返される日々を送っている。





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「匂わせってなかなか難しいもんだね」

『………そうだね』





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こちらとしては毎日個人情報をひとつひとつ晒されているようなもんだし今すぐやめていただきたいところではあるんだけど。



最近じゃリスナーの方々もどうやったら匂わせがうまくいくのかと一緒に頭を悩ませてくれているらしい。

本当の匂わせではないわけだから無害安心というわけだ。元カノというところに少しつっかかりを覚えるかもしれないけど……。





というかまず、話を戻すと、ある程度私が知られている人間じゃないとこの匂わせは成立しないんじゃないかと思う。

きっとなるくんもそれには気づいているはず。





死んでもそんなアドバイスしてあげないけど。





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『まあ、頑張ってよ』

「う〜ん……」




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