そらるさんは匂わせができないっ！【srr】

匂わせ１９ ページ24

.




そして、やって来たライブ当日。





.





『うわぁ……………』





.





開場時間はまだ先だというのに会場にはかわいいかわいい女の子、女の子、女の子……………。


みんな輝いている………。




.





「そらるさんのレア！！！」

「わぁー！まふくんのと交換して！！」

「おけ！」




「あの、はるちゃんですか？」

「はい！くるさん……で合ってます、よね？」

「そう！！」

「きゃー！ やっと会えたね！！！」

「ね！！」




「ね、ね、あと何分で会場？」

「んー……、１時間ちょいくらい」

「じゃあ、グッズも買えたし、どっかで時間潰す？」

「そーしよっか」





.





この場におばさんがぽつんと一人。なんとも場違い……。

送れたらいけないとかなり余裕を持って行動したんだけど、失敗だったかもしれないなぁ。





.





『グッズでも買ってみる、？』





.





けど、いつまでもそううじうじしているような人間では生憎なくて。

せっかく来たんだしと脳内は切り替えられて、しっかりとした足取りで長蛇のグッズ列へと向かった。





.





『えっと、ファイルとアクリルキーホルダーと…………』





.





結果、開演時間ギリギリに席に着くこととなった。


まふまふさんが用意してくれたのは関係者席とかではなく、普通のお客さんと一緒のスペースにある席。こういう大きい会場になるとどこら辺が関係者席で〜っていう目星が付けられていることが多いからここにしたらしい。



そういう配慮までしなくちゃいけないとは本当に大変だなぁ……。






そう、どこか他人ごとにそう考えていれば、照明が消え、音楽が流れてくる。



きゃぁぁぁぁぁ！！！！という歓声で会場が満たされる。




ライブが始まった。




.

匂わせ２０→←匂わせ１８

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す