そらるさんは匂わせができないっ！【srr】

匂わせ１７ ページ22

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「あ、はじめまして。まふまふです……」

『はじめまして………』





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向かい合ってお互いに床に正座というなんとも奇妙なこの光景。すべての原因であるこの家の家主は作業がちょっと残ってるとか言って別室である。


一体、これをどうしろと。





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「な、なるせくんのお姉さん、なんですよねっ、？」

『あ、はい、！』

「で、そらるさんの………」

『以前お付き合いをさせていただいてました』

「あー！ なるほど！！」





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なにがなるほどなんだろうか。文字にするなら、“ なるほど！！(？) ”。


友人の姉なだけでなく、相方の元カノ。しかも、匂わせのことを知らないはずがない。まふまふさんもまふまふさんで気まずいですよね〜…………、あはは、と脳内で苦笑いしてみる。






やがてなんとか続いていた会話もなくなりカチ、カチ、と時計の動く音だけが聞こえるようになった。しんどい。この沈黙はいつまで続くのか。



いっそのことちょっとお手洗いに〜とでも言い訳してこの場からいったん抜け出す、？？



そんなことを考えていれば、ガチャっとドアの開く音がして彼方が現れた。

まふまふさんが首がもげるんじゃないかくらいの勢いでそっちを見る。





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「……………なんだよ、まふまふが会いたいって言ったんじゃん」

「違うそらるさん。あのね、２人きりは無理です！！ 分かりますか？ 僕が！！ この僕が！！ 女性の方と！！ しかも……っ！！！」

「しかも？」

「なっ、なんでもないです」





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私としてはぜひ “ しかも ” の続きが知りたいけど………。



“ あーもうほんとにっ……！！！ ” “ 悪かったよ笑 ” なんて会話をしているあたり相当仲がいいんだなぁ〜と思う。いや、何年と相方をやってるんだし、そりゃそうだなんだけど。




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